4.0
まだ観ぬ作の凄さに圧倒
ロシアへ行く度に観てはいるものの、初めて出会う作は数多く、ロシアが抱える裾野の広さと技量の高さを改めて実感した、期待以上の素晴らし展でした。次があれば、必ず行きたいと思いました。
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18世紀初期のロシアでは、西欧化を推進するピョートル大帝のもと、政治の分野のみならず、文化・芸術においても、西欧化が推し進められました。
それは18世紀後半の女帝エカテリーナ2世のもとで更に強固なものとなり、以降ロシア美術は、ヨーロッパで流行したロココや新古典主義、ロマン主義といった美術様式を取り入れながらも、独自の発展を続けてきました。
ロシア独特の雄大な自然、神話や英雄の理想主義的な歴史画をテーマにする一方、庶民を描いたレアリスム絵画も盛んになっていったのです。
ロシアの大地に根ざして紡ぎ出された絵画には、時代やジャンル、その主題に関わらず、描かれた対象への愛情と思いやりに溢れています。
アレクセイ・ヴェネツィアーノフ(1780-1874)は、農奴制に喘ぐ農民たちを、愛情を持って表現し、イワン・アイヴァゾフスキー(1817-1900)は、海の様々な諸相を、歴史画のような大画面にドラマチックに描き出しました。
イワン・シーシキン(1832-1898)は、ロシアの雄大な自然を、詩的で幸福に満ちた情景として描き出し、またフョードル・ワシーリエフ(1850-1873)やイサーク・レヴィタン(1860-1900)は、自然の描写に、希望と喜び、悲しみと悲痛といった自身の内面を表現しました。そして、イリヤ・レーピン(1844-1930)は、人生の真実を描くことを芸術の指標として、人々の物語をカンヴァスの上に紡ぎ上げたのです。
本展覧会では、国立ロシア美術館の所蔵品の中から、「夢」「希望」「愛」のテーマのもと、ロシアの風景や庶民の生活に焦点を当てた40点の優品によって、ロシア美術の深い精神性に迫ります。
会期 |
2018年10月7日(日)~2018年12月24日(月・振)
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会場 |
東京富士美術館
![]() |
展示室 | 東京富士美術館 本館・企画展示室1~4 |
住所 | 東京都八王子市谷野町492-1 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
月曜日 ※祝日の場合は開館。翌日火曜日が振替休館 |
観覧料 | 大人 1,300円(1,000円) 大高生 800円(700円) 中小生 400円(300円) 未就学児 無料
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TEL | 042-691-4511 |
URL | http://www.fujibi.or.jp/ |
4.0
ロシアへ行く度に観てはいるものの、初めて出会う作は数多く、ロシアが抱える裾野の広さと技量の高さを改めて実感した、期待以上の素晴らし展でした。次があれば、必ず行きたいと思いました。
5.0
ロシア絵画の至宝展、凄かったです。
アイヴァゾフスキー《第九の怒涛》
コレで決まりです。
このために入館料を払っても良いくらいです。
10年スパンで来日しているようですので次回はまた10年後かも。
この機会を逃す手はありません!
アイヴァゾフスキーは他2点あり、全て最高でした。
シーシキンの風景画も良かったです。
常設も少し入れ替わっていたようですが流石のコレクションです。
最後の部屋の一部作品を除き写真撮影OKです。
ラ・トゥールが無かったのが残念。
ユージン・スミスの写真展も開催中でした。
午前中でしたが結構観客が入っていました。
午後のほうがもう少し空きそうな感じです。
4.0
色調は落ち着いたものが多いので一見地味そうな印象ですが、とても美しく精密なものがたくさんです。人物が描かれているものも、その人1人を描いた遠いうよりは人も風景の一部になっているような印象でした。どれもこれも空気がきらきらしていて美しいです。
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ウラジーミル・ボロヴィコフスキー《アレクセイ・ロバノフ=ロストフスキー公とその妻アレクサンドラ王妃》1814年 油彩、カンヴァス 133×116
イワン・アイヴァゾフスキー《第九の怒涛》1850年 油彩、カンヴァス 221×332
フョードル・ワシーリエフ《雪解け》1871年 油彩、カンヴァス 55.5×108.5
ウラジーミル・マコフスキー《夜の牧草地》1879年 油彩、カンヴァス 62×77
イリヤ・レーピン《サトコ》1876年 油彩、カンヴァス 322.5×230
イワン・シーシキン《白樺の森の小川》1883年 油彩、カンヴァス 105×153
イリヤ・レーピン《裸足のレフ・トルストイ》1901年 油彩、カンヴァス 207×73
ボリス・クストージエフ《朝》1904年 油彩、カンヴァス 108×126.5