4.0
写実の定義が揺らぐ!
今回の展示は写実画ですが、この分野は千葉市のホキ美術館が専門にやっているため、そのサテライト展示かな、ぐらいに思ってました。
そして確かに似たような絵はありました。小森さんの絵はホキの趣味そのままですね。
同じフロアの塩谷さんの作品は特にフジツボの絵が気に入りました。
ただホキっぽい作品は上の2人ぐらいで、奥に行くほどどんどん変な作品が多くなってきました。
橋本さんの作品も、リアルな廃墟を描いているようで、奥に謎の什器が大量に並んでたりして、ありそうで
小田野尚之さんは、東山魁夷っぽい凡庸な画面ですが、やはり作者の理想的空間が人工的に作られています。いくら田舎でもこんな場所はそうそうないと思います。
稲垣孝二さん「三面」は解説に「空間恐怖」とありましたが、その通り、それぞれの箱の中に様々な空間が氾濫を起こしています。
それほど期待していませんでしたが、絵画展でこれほど発見があるとは思っていませんでした。写実画、絵画の未知の可能性を強く感じる展覧会でした。