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想像力をかたちに
ダ・ヴィンチのデッサンは、観ているだけで驚くもの、感心するもの、そしてなぜかニヤけてしまうものがある。
アイデアとユーモアは両輪か紙一重か、でもこれこそが天才なのかも。
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日本とイタリアの国交樹立150周年を記念し、イタリアが生んだ天才レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)の展覧会を開催します。
今回の展覧会では、自然観察を通じて真理に近づこうとしたレオナルドの挑戦を、日本初公開の絵画《糸巻きの聖母》(バクルー・リビング・ヘリテージ・トラスト蔵)と直筆ノート『鳥の飛翔に関する手稿』(トリノ王立図書館蔵)を中心に紹介します。
《糸巻きの聖母》は、イギリスの貴族バクルー公爵家が所蔵し、レオナルドの故郷イタリア、作品のあるイギリス以外の場所では初めて出品されることになりました。2009年にようやく、スコットランド・ナショナル・ギャラリーで一般公開されることになった至宝です。
また、レオナルドの手稿の中でも人気の高い『鳥の飛翔に関する手稿』も、日本初公開となります。本展の図録で、日本側の監修者である斎藤泰弘氏(京都大学名誉教授)による待望の日本語新訳も発表されます。
2点とも、本展のテーマである「見えない世界を探る(beyond the visible)」ために、レオナルドが行った人間観察・自然研究が集約された円熟期の傑作です。このほか、花や子どもを観察した日本初公開の真筆素描7 点(うち1点は弟子との共作)、レオナルド派による日本初公開の珠玉の絵画、神話化・伝説化されたレオナルドの生涯を表した版画など約70点と、素描から 忠実に再現した関連模型を通じ、天才の挑戦を体系的に展観します。
会期 |
2016年1月16日(土)~2016年4月10日(日)
全面的な設備機器更新等の大規模改修工事を行うため、2022年4月1日から2025年度中まで全館休館を予定
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会場 |
東京都江戸東京博物館
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住所 | 東京都墨田区横網1-4-1 |
時間 |
9:30~17:30
(最終入場時間 0:00)
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休館日 |
月曜日 (ただし、1月18日、3月21日・28日は開館、3月22日(火)は休館) |
観覧料 | 【一般】 特別展専用券:1,450円(1,160円) 特別展・常設展共通券:1,640円(1,310円) 特別展前売券:1,250円 【大学生・専門学校生】 特別展専用券:1,160円(930円) 特別展・常設展共通券:1,310円(1,040円) 特別展前売券:1,000円 【中学生(都外)・高校生・65歳以上】 特別展専用券:730円(580円)) 特別展・常設展共通券:820円(650円) 特別展前売券:630円 【小学生・中学生(都内)】 特別展専用券:730円(580円) 特別展・常設展共通券:なし 特別展前売券:630円
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TEL | 03-3626-9974(代表) |
URL | http://www.davinci2016.jp/ |
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ダ・ヴィンチのデッサンは、観ているだけで驚くもの、感心するもの、そしてなぜかニヤけてしまうものがある。
アイデアとユーモアは両輪か紙一重か、でもこれこそが天才なのかも。
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今年は、日本とイタリアの国交樹立150周年記念で、イタリア関連の展覧会が目白押しです!江戸東京博物館でのダ・ヴィンチ展は、意外でしたが、内容的にも博物館での開催に近いものがありました。人類が空を飛ぶ夢に向けて、鳥の飛翔を研究考察していく手記は、素晴らしいものがありました。手記を説明する博物館側が用意した文章が、とても簡潔で分かりやすく興味を引く構成になっていたのもよかったです。
《糸巻きの聖母》は、75分待ちという、あまりの長蛇の列の驚きました。わたしは列にはならばず極力近づいて3~4メートル離れた列の外側から眺めるに留まりました。ダ・ヴィンチの絵画は、それに倣って同様のテーマや構図で描いた弟子や後世の画家たちが大勢いたようですが、細部にわたる緻密さや躍動感や力強さや全体のダイナミズムが、やはりダ・ヴィンチならではでした。理屈抜きに胸に響いてくるものがあって、3~4メートル離れていても見られて良かったと感動を覚える作品でした。
展覧会のテーマ、「見えない世界を探る(beyond the visible)」のコピーが、ダ・ヴィンチの人生を表すようで、とてもよかったです。
4.0
幸運にもチケットを頂戴することができたので江戸東京博物館に特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ―天才の挑戦」を観に行ってきました。こちらの博物館に行くのは初めてです。
「なぜ江戸東京博物館でレオナルド・ダ・ヴィンチ?」とは思いましたが、十数点しか現存しない貴重なダ・ヴィンチの油彩画「糸巻きの聖母」が見られるということで楽しみに行きました。
ということで今回の目玉はもちろん「糸巻きの聖母」と「鳥の飛翔に関する手稿」。ほかにもダ・ヴィンチの真筆素描が7点。いずれも日本初公開!とのこと。
事前に公式twitter等をみたところ「糸巻きの聖母」鑑賞までけっこう時間がかかるときがあるということで覚悟して観に行ったのですが、運がよかったのか、幸いにも10分程度並んだだけで絵の前へたどり着くことができました。
美術展に行くと、いつも感じることですが、やっぱり「本物」は違うなぁ、と。今回の特別展ではレオナルド・ダ・ヴィンチのお弟子さんたちの作品なども多く展示されていましたが、ダ・ヴィンチの真筆はやはり卓越した出来栄え、そして画集などからではわからない「本物」がもつ質感等を直接感じることができ、とても満足です。
なお、星評価は展示室内での「糸巻きの聖母」への待ち行列の作り方など、鑑賞動線に若干の疑問を感じたので☆1つ減としています。
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©The Buccleuch Living Heritage Trust
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レオナルド・ダ・ヴィンチ 《花の研究》 1504年頃、アカデミア美術館素描版画室
Su concessione del Ministero per i Beni e le Attività Culturali-Venezia Gallerie dell’Accademia
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