この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
1925年6月、札幌で詩と創作版画の雑誌が誕生しました。
その名は、『さとぽろ』。
創刊同人は外山卯三郎(とやま・うさぶろう)、斎藤護国(さいとう・ごこく)、伊藤秀五郎(いとうひでごろう)、服部光平(はっとり・こうへい)、宮澤孝(みやざわ・たかし)、相川正義(あいかわ・まさよし)、宮井海平(みやい・かいへい)、伊藤義輝(いとう・よしてる)。
彼らは北海道帝国大学(現・北海道大学)の学生と教師。自画・自刻・自刷りの版画を貼りこみ、詩やエッセイにより構成した、珠玉の雑誌でした。1929年、通算29号を最後に終刊し、活動期間は約4年という短いものでしたが、美術と文学はもちろんのこと、音楽、演劇、建築など、さまざまな芸術の最新の動向に敏感に反応し、雑誌の刊行以外にも、展覧会、舞台、コンサートなどの活動を積極的に展開。『さとぽろ』は、1920年代後半の札幌における先鋭的な芸術動向をリードする、意欲的な運動体でした。
本展は、芸術雑誌『さとぽろ』の全貌を紹介してその活動の軌跡を跡付けるとともに、代表的な創作版画を中心に展示。また、雑誌交換をおこなったことが確認できる、他の芸術雑誌をあわせて紹介し、日本の戦前の芸術雑誌の潮流における、『さとぽろ』の位置をうかびあがらせます。
さらに、『さとぽろ』に途中から参加した建築家・田上義也に焦点をあて、田上が『さとぽろ』の人脈とのかかわりの中から生み出していったモダンな建築や、住宅のために設計された家具も展示。札幌というモダン都市に根ざした芸術活動としての『さとぽろ』の性格を浮き彫りにします。
同時開催に、
◆ アートのことば
Modern Art and Words
芸術作品はことばをつむぎだし、言葉によって刺激され成熟を続けてきました。芸術をめぐる古今東西のことばにてらしあわせながら、北海道立近代美術館のコレクション作品を紹介します。
◆ 冬季名品選―ライリー《アレスト1》他
Selected Pieces from Our Collection for Winter
コレクションのなかから、代表的な作品や展示の希望が多い作品などを選りすぐって紹介します。冬季の本展では、オプ・アートを代表する画家のひとりであるブリジット・ライリーの作品をはじめ、ガラス工芸、ユーモア・カップ、日本・北海道の美術などのコーナーごとに多彩な作品を紹介します。藤田嗣治のステンドグラスや挿絵本の小コーナーも。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2015年12月19日(土)~2016年3月21日(月・振) |
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会場 | 北海道立近代美術館 Google Map |
住所 | 北海道札幌市中央区北1条西17丁目 |
時間 | 9:30~17:00 (最終入場時間 16:30) |
休館日 |
月曜日 ※月曜日が祝日又は振替休日のときは開館、翌火曜日休館 ※展示替え期間等 |
観覧料 | 一般 510円(420円) 高大生 250円(170円)
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TEL | 011-644-6882 |
URL | http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/knb/exhibition/cl_20151209satoporo.htm |
北海道立近代美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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