この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
「子どもはおもちゃを通して、世界を知っていく」
これは、スイスの玩具メーカーであるネフ社の創業者クルト・ネフの言葉です。それゆえ子どもたちに美しく優れた玩具で遊んでほしいという願いのもと、目黒区美術館では、1987年の開館以来30年にわたって、ネフ社製品をはじめ、良質な木でつくられた国内外のトイを収集し、館内での「トイの日」開催や館外へのアウトリーチ活動を展開。そして、子どもだけではなく大人まで、広範囲の人々に向けた教育普及活動を続けてきました。
他方、アトリエ ニキティキは、1971年の創業以来45年以上、ネフ社をはじめドイツのデュシマ社、ケラー社等、主にヨーロッパの秀でたデザインと機能性を備えた木製玩具を選び、日本に紹介しています。目黒区美術館とアトリエ ニキティキ は、優れた玩具の効用に共感し、「立方体の7 つの窓-ペア・クラーセンの世界」展(2003 年)や「遊びのなかの色と形展―クルト・ネフ&アントニオ・ヴィターリ」(2010年)などの展覧会を実現、協力して互いの玩具コレクションを展示してきました。
本展では、木製玩具の魅力を「みる」「遊ぶ」「知る」の視点から紹介します。
まず「みる」では、主に戦後、玩具メーカーによって作られた木製玩具を「手で遊び・考えること」をテーマに、400点余の作品によって紹介します。こうしたメーカーの玩具とともに、小規模な工房制作によるクラフトの玩具も展示します。現在のヨーロッパにおいて、伝統的な木製玩具生産が最も盛んなエルツ地方(ドイツとチェコの国境付近)で作られたものを中心に展観し、さらにこの地方独特の技術であるライフェンドレーエン(ろくろに固定した木の輪を削り出し、それを分割して複数の動物などを作り出す木工ろくろ挽きの技術)について紹介します。
次に「遊ぶ」では、会期中、実際に展示したものと同種の、手触りの良い玩具で遊べるプレイコーナーを設置します。
最後に「知る」では、「みる」で示したライフェンドレーエンの第一人者であるクリスチアン・ヴェルナー氏(工房名:Reifendrehwerk Christian Werner)をドイツ・ザイフェンからお招きして実演を行い、貴重な技術をご覧いただきます。
本展を通じ、また目黒区美術館が教育普及活動で大切にしてきた、「手で遊び・考えること」で、ともすれば受け身になりがちな最近の「遊び」から、自分の手で世界を広げていくことについて、思いを巡らせていただけることでしょう。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2017年7月8日(土)~2017年9月3日(日)
|
---|---|
会場 | 目黒区美術館 Google Map |
住所 | 東京都目黒区目黒2-4-36 |
時間 | 10:00~18:00 (最終入場時間 17:30) |
休館日 |
月曜日 ※ただし7月17日(月・祝)は開館、翌7月18日(火)は休館 |
観覧料 | 一般 700円(550円) 大高生・65歳以上 550円(400円) 小中生 無料
|
TEL | 03-3714-1201 |
URL | https://mmat.jp/ |
目黒区美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿はこちらから。
ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
東京都目黒区目黒で開催中の展覧会