この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
軽井沢現代美術館は、今年開館10年目を迎えます。
本展では「海を渡った画家たち」をコンセプトに収集された当館のコレクションの系譜を、作品とともに展望いたします。
当館の創設者・谷川憲正(東京・海画廊創業者)は、長きに渡りオープンスペースをイメージモデルとした美術館構想を掲げ、作品の収集を続けてまいりました。そして2008年夏、その夢は実現したのです。
テーマは、日本を離れ、諸外国を制作の拠点としたアーティスト。それも短期間の洋行ではなく、生まれ育った母国に戻らない覚悟で片道切符を握り締め、異国の地で美術運動に心血を注ぎ、一生を捧げた者たちです。
20世紀初頭に渡仏し、エコール・ド・パリの寵児となった藤田嗣治は、その後に続くあまたの画家の嚆矢となりました。当時保守的だった日本の美術界に異論を呈し、パリ、ニューヨークを中心に次々と台頭する新しい様式を追い求め、あえて棘の道を進んだ日本人たち。彼らは向かった制作の地で互いに交流し、刺激を受け合い、自らのナショナリティーやマイノリティーを反芻しながら歴史に名を刻んでいきました。
フランスへ渡った田淵安一、佐藤敬、鬼頭曄、今井俊満、堂本尚郎。アメリカにアトリエを構えたイサムノグチ、猪熊弦一郎。彼らの功績は日本国内においても、第二次大戦後にヨーロッパで旋風を巻き起こした前衛芸術運動「アンフォルメル」の日本における一例として評価された「具体美術協会」や、同時期の大きな動向として知られる「もの派」の作家たちへと続く重要な布石となりました。
現在も各国でその名を轟かせる草間彌生、奈良美智、村上隆も、日本国内に留まることなく常に「世界」と闘う革新者として、たすきを繋いでいると言えるでしょう。
もがき苦しみながらも芸術への情熱を忘れることのなかった「海を渡った画家たち」の鋭気漲る70余点の作品を、どうぞご高覧ください。
◆ 出展作家
靉嘔、イサムノグチ、猪熊弦一郎、今井俊満、草間彌生、佐藤敬、白髪一雄、関根伸夫、田淵安一、堂本尚郎、奈良美智、藤田嗣治、松谷武判、村上隆、ロッカクアヤコ (五十音順)他
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2017年4月27日(木)~2017年11月23日(木・祝)
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会場 | 軽井沢現代美術館 Google Map |
住所 | 長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉2052-2 |
時間 |
10:00~17:00
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休館日 |
火曜日 水曜日 ※4月下旬~11月下旬の火・水曜日(祝日・夏期は無休) |
観覧料 | 大人 1,000円 65歳以上・大高生 800円 中小生 500円 未就学児 無料 ※入館料にはお菓子のサービスが含まれています |
TEL | 0267-31-5141 |
URL | http://moca-karuizawa.jp/ |
軽井沢現代美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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