5.0
5人の愛に満ちた作品たち
その時その時に愛した女性との歴史を感じながら、藤田嗣治から洗礼を受けて『レオナール・フジタ』になるまでの人生に触れる愛に満ちた展覧会になっています。婚約までしていたのにフランスへ渡り2度と会うことなく別れた日本人の鴇田登美子さんとの沢山の文通を見たとき、やはり女性目線にたってしまい登美子さんを思うと切なかったです。愛に生きる芸術家はやはり天才なのでしょうか。フランス国籍を取得してから日本の土を踏まずして亡くなったフジタ氏の愛用眼鏡がなんとも物寂しく映りました。乳白色の肌の作品ももちろんそうですが、『一九〇〇年』や『カルチエラタンのビストロ』等、今見てもオシャレで新鮮です。秋からはオダギリジョーさんと中谷美紀さんで映画化なので楽しみです。この次は秋田で開催されます。