4.0
年始め
若冲や大観を中心に、縁起物を描いた作品がずらりと並ぶ。
どれも良作で、新年を豊かな気持ちで迎えることができました。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ - 日本全国 299 の美術館・博物館と 536 の開催中&開催予定の展覧会をご紹介中!
2016年に開館50周年を迎える山種美術館では、新春にふさわしく、幸福への願いがこめられためでたい主題や、思わず笑みがこぼれる楽しいモティーフを集めた展覧会を開催いたします。
日本美術において、祭事・婚礼などの慶事や節句、あるいは日常の営みの中で用いる図様として、さまざまな吉祥画題が表現されてきました。本展では、その中から長寿や子宝、富や繁栄などを象徴する画題の美術に焦点をあて、おなじみの鶴亀、松竹梅、七福神など現代人からみてもラッキーアイテムとなる対象を描いた絵画をご紹介します。さらに、ユーモラスな表現、幸福な情景など、HAPPYな気持ちをもたらす作品も展示します。
本展でまず注目すべきは、初公開作品を含む伊藤若冲の墨画です。おどけた様子の七福神《布袋図》*や《恵比寿図》*、表情豊かに動物の姿を描いた《河豚と蛙の相撲図》*、押絵貼屏風《群鶏図》*など、大胆なデフォルメと機知に富んだ表現をお楽しみください。
また、歌川国芳のユーモアあふれる猫や金魚の戯画(会期中、展示替え有り)、鮮烈な色彩と滑稽さが魅力の吉祥画・柴田是真《円窓鐘馗》、重厚感のある筆力が際立つ河鍋暁斎《五月幟図》*など幕末・明治時代の作品も見逃せません。
そして、日本を象徴する霊峰富士の堂々たる姿を描いた横山大観《心神》、陰影や立体感を意識し、近代的な人物表現を取り入れた下村観山《寿老》など、伝統的な画題を土台としながらも、時代に即した新しい表現を試みた近代の画家たちの優品も見どころです。
江戸時代から近代・現代まで、「HAPPY」を切り口に日本美術をたどる、縁起のよさ満載の展覧会です。
※「*」印は個人蔵、その他は山種美術館蔵
会期 |
2016年1月3日(日)~2016年3月6日(日)
|
---|---|
会場 |
山種美術館
![]() |
住所 | 東京都渋谷区広尾3-12-36 |
時間 |
10:00~17:00
|
休館日 |
月曜日 (但し、1/4・1/11は開館、1/12は休館) |
観覧料 | 一般 1200円(1000円) 大高生 900円(800円) 中学生以下 無料
|
TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | https://www.yamatane-museum.jp/ |
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿は、
こちらから。ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
東京都渋谷区で開催中の展覧会
伊藤若冲《群鶏図》1795(寛政7)年頃 紙本・墨画
狩野一信《布袋唐子図》1856-62(安政3-文久2)年頃 絹本・彩色
竹内栖鳳《艸影帖・色紙十二ヶ月》のうち「鯛(一月)」 1938(昭和13)年頃 絹本・彩色 山種美術館
横山大観《心神》1952(昭和27)年 絹本・墨画淡彩 山種美術館
小林古径《鶴》1948(昭和23)年 紙本・彩色 山種美術館
伊藤若冲《河豚と蛙の相撲図》18世紀(江戸時代) 紙本・墨画