この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
狂言は、室町時代より続く日本を代表する芸能のひとつです。大がかりな舞台装置のない能舞台で演じられ、台詞としぐさにより物語が進行します。登場人物は庶民的なキャラクターが多く、笑いを通して人間の本質を大らかに、また鋭く描写します。中世の人々の日常を題材とするため、台詞は古典的な言葉ですが、誇張されたしぐさで分かりやすくユーモラスな表現が特徴です。
細川家は初代幽斎(ゆうさい 1534~1610)の頃より能楽を愛好したため、実際に使用するための能や狂言の道具が多く備えられました。大正7年(1918)には、現在の千代田区富士見に「細川家能舞台」(戦災で焼失)が建てられ、永青文庫の設立者・細川護立(1883~1970)が装束をつけた写真も残っています。
本展では、細川家から永青文庫に伝えられた「狂言」を特集します。素襖(すおう)や肩衣(かたぎぬ)、半袴(はんばかま)などの狂言装束は、麻地に染模様が特徴で、素朴ななかにもインパクトがあり、その色使いも魅力的です。狂言面は、誇張した表情の滑稽味あふれるものや、動物などの親しみやすいものが用いられます。
さらに今回は特別に、「万作の会」より野村万作・萬斎・裕基御三方から、演者の視点でのコメントを作品に加えています。展覧会では、能舞台より間近に作品を紹介していますので、狂言ならではのデザインや楽しさにふれてみてください。
◆ 「えいえいやっとな!」とは?
狂言で頻繁に耳にする掛け声のひとつで、物を飛び越えたり投げたりするときなどに登場します。狂言は古典的な台詞で物語が進行しますが、「メリメリメリ」「グワラグワラグワラ」のように、台詞で表現される擬音もユーモアあふれる魅力です。
◆ 細川家と能楽
細川家の初代藤孝(幽斎、1534~1610)は、武芸ばかりでなく、和歌や連歌などの諸芸に通じたといわれます。能については太鼓に優れ、自筆の謡本も残しています。2代忠興(三斎、1563~1645)や3代忠利(1586~1641)も能を庇護し、歴代の藩主も能を嗜みました。近代以降も、細川家は能と密接にかかわり続けています。大正7年(1918)には、現在の千代田区富士見に「細川家能舞台」(戦災で焼失)が建てられ、17代護貞(1912~2005)、18代護熙(1938~)も謡や仕舞の稽古を受けています。永青文庫が所蔵する細川家伝来の面、装束、楽器、謡本など多くの能楽資料は、細川家が常に能楽の庇護者であり続けたことを物語っています。
開催概要EVENT DETAILS
| 会期 | 2026年7月11日(土)~2026年9月6日(日) |
|---|---|
| 会場 |
永青文庫
|
| 住所 | 東京都文京区目白台1-1-1 |
| 時間 |
10:00~16:30
(最終入場時間 16:00)
|
| 休館日 |
月曜日 ※ただし7月20日は開館し、7月21日は休館 |
| 観覧料 | 一般 1,000円 シニア(70歳以上)800円 大学・高校生 500円 ※中学生以下、障害者手帳を提示の方及びその介助者(1名)は無料 |
| TEL | 03-3941-0850 |
| URL | https://www.eiseibunko.com/ |
永青文庫の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES
「白麻地源氏車夕顔模様肩衣」江戸時代(18世紀後半~19世紀前半)永青文庫蔵
能「加茂」の間狂言「御田」に出演する細川護立(明治40年頃)
赤星閑意「三番叟図」(部分)江戸~明治時代(19世紀)永青文庫蔵
「赤茶麻地大根打出小槌模様肩衣」江戸時代(19世紀)永青文庫蔵
「紺麻地雪玉模様肩衣」江戸時代(19世紀)永青文庫蔵
「染分麻地蒲公英鼓三つ巴模様掛素襖」江戸時代(18世紀後半~19世紀前半)永青文庫蔵
「平絹地段熨斗目」江戸時代(19世紀)永青文庫蔵
「濃茶麻地青海波丸紋散模様半袴」江戸時代(18世紀後半~19世紀前半)永青文庫蔵
「茶麻地丸紋散模様半袴」江戸時代(19世紀)永青文庫蔵





