この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
戦国時代に初めてキリスト教が日本にもたらされて以来、キリシタン禁制下の江戸時代を経て近現代に至るまで、美術・音楽・文芸など諸芸術の領域において、キリスト教は多様なかたちで影響を与えてきました。なかでも、明治期に近代国家として西欧化が推進され、禁教政策に終止符が打たれると、キリスト教の受容と日本文化への浸透は大きく進展します。
美術の分野においては、本格的な油彩技法の導入により洋画が発展し、それに呼応するかたちで「日本画」という概念が生まれました。また、礼拝の対象ではなく鑑賞の対象としての彫刻という考えもこの時代に根付き、キリスト教は明治以降の日本の美術の展開に様々なかたちで関与しています。
キリスト者の芸術家によって聖書の物語や言葉をテーマにした作品が制作され、また、信者ではなくともキリスト教精神に共鳴した芸術家によって静謐な祈りの気配を湛えた作品が生み出されてきました。また、明治末から昭和初期にかけて広がったキリシタン・ブームにおいては、禁教下の殉教譚などに取材した作品も登場しました。このように、近現代日本美術史のなかでキリスト教の影響は多様かつ重要であり、見過ごすことはできません。
本展では、洋画黎明期に活躍した正教徒の女流画家・山下りんによるイコン(聖像画)をはじめ、クリスチャンとして知られる和田英作や青木繁、中村彝や小磯良平らの洋画、舟越保武や高田博厚の彫刻、長谷川路可や岡山出身の定方塊石らによる日本画、さらに竹久夢二や坂田一男など岡山ゆかりのキリスト者の作家による作品を展観します。
明治以降の日本におけるキリスト教と美術の関係を多角的に見つめ直すことで、近現代日本美術史においてキリスト教が果たした役割と、その文化的意義を再考します。
開催概要EVENT DETAILS
| 会期 |
2026年1月9日(金)~2026年3月1日(日)
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|---|---|
| 会場 |
岡山県立美術館
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| 展示室 | 地下1階展示室 |
| 住所 | 岡山県岡山市北区天神町8-48 |
| 時間 |
9:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
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| 休館日 |
月曜日、1月13日(火)、2月24日(火) ※ただし、1月12日、2月23日は開館 |
| 観覧料 | 一般 1,500円(1,200円) 65歳以上 1,300円(1,000円)* 大学生 500円(400円)* 高校生以下 無料* *学生証やシルバーカード等、年齢が確認できる証明書を要提示
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| TEL | 086-225-4800 |
| URL | https://okayama-kenbi.info/ |
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出展作品・関連画像IMAGES
山下りん《聖母》1895年 柳井原ハリストス正教会
和田英作《渡頭の夕暮》1897年 東京藝術大学
長谷川路可《流さるる教徒》1921年 東京藝術大学
重要文化財 関根正二《信仰の悲しみ》1918年 大原美術館
竹久夢二《切支丹伴天連渡来之図》大正中期 夢二郷土美術館【後期展示(2026年2月3日~3月1日)】
堂本印象《大阪玉造教会壁画 聖母マリア(小下絵)》1962年 京都府立堂本印象美術館
岸田劉生《田村直臣七十歳記念之蔵》1927年 東京国立近代美術館
河野通勢《聖ヨハネ》1918年頃 調布市武者小路実篤記念館
舟越保武《原の城》1971年 東京国立近代美術館




