3.0
さすが大倉財閥です
魅力的なゆかりの品々は大倉財閥の人脈の凄さそのもの。
菊池契月は好きな作家で数種の菊の花を生けた一幅は加賀友禅の様なグラデーションが美しく品の良い作品。
木内省古の木彫品は細かい技術も去ることながらデザインが愛らしくて良い。
大智勝観の「梅雨あけ」は金地に細い竹が風に揺れ、間に濃い緑の高野槇がすくっと立ち、足元を埋めるドクダミの白い花が可憐な清々しい絵だ。
二階は備前焼の森陶岳の初期から近年までの作がずらりと並ぶ。
素直な作品の間に形にこだわった意欲作が混じるのが面白い。
備前独特の藁の跡(緋襷)が美しい。
地下では大倉集古館の歴史を辿る映像を流している。
今回は絵画、木彫、陶芸、書に刺繍と幅広く楽しい展示だった。