この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
本展覧会はキース・ヘリングの活動の軌跡を辿りながら、最期まで拡張と進化を続けたヘリング芸術に焦点を当て、細部を探っていきます。
1986年以降、ヘリングの作品を特徴づける黒の太いライン、繰り返し描かれるパターンや簡易化されたフイギュアが変容を遂げていきます。87年ドイツの遊園地のプロジェクト《ルナルナ》はアートを超えたフォルムの拡張となりました。
さらにエイズと診断された1988年は、ヘリングにとって最大の転機となった年です。膨大な量の作品が制作されたましたが、版画作品の老舗画廊マーティン・ローレンスから《グローイング》シリーズが出版されました。同年の宗教への懐疑、生命のカオスを表現した詩人ウィリアム・S・バロウズとの共作《アポカリプス》とは根本的に異なり、優雅な絵画のスタイルが完成しています。左右に分裂するシンメトリーな人物、繊細な輪郭。そして画面全体は民族(トライバル)言語のようなグリフ(字体)が形作られています。
これらはコンクリートの彫刻作品《トーテム》(1989年)にも継承され、5回目となるトニー・シャフラジ画廊での個展のために制作された、三角形のキャンバス作品《無題(トライアングル)1988年8月15日》に結実したといえましょう。色彩の対比、構図、空間が計算されたように描かれ、それまでのヘリング芸術を代表するオールオーヴァーな作品とは異なり、画面は幾何学のフォルムの中で完結しています。そして、異なるフォルムが独立したものとして描写された本作の内に秘められたストーリーは、時空を超えて拡張し続けています。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2016年4月24日(日)~2017年1月31日(火)
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会場 |
中村キース・ヘリング美術館
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住所 | 山梨県北杜市小淵沢町10249-7 |
時間 | 9:00~17:00 (最終入場時間 16:30) |
休館日 |
会期中無休 展示替え期間休館あり |
観覧料 | 一般 1,000円 シニア 900円 障害者 800円 大学生 700円 13歳~18歳 500円
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TEL | 0551-36-8712 |
URL | http://www.nakamura-haring.com/ |
中村キース・ヘリング美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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