5.0
悩んだ末の解放がすごすぎる!
塩田さんの背景を知らず、赤い糸の作品に出迎えられ(インターナルライン)、最後は自分も投稿したつながるメッセージを探しながら何周もめぐった作品(つながる輪)だけを見て、体感すると、純粋に没入感がすごいなあと思い、これだけでも十分楽しめる展覧会でした。
が、さらに、塩田さんの「生と死」というテーマで、これまでの作品群を知る映像があり、苦しみながら作品を生み出していたことを知り、赤い糸(胎盤から出発している)の意味を知ると、この没入感は、記憶にはない自分が胎児であったころに戻った経験を今させてもらっていることに気づきました。
塩田さんの奥底にマリーナ・アブラモヴィッチの精神が流れていることを知り、ドイツという土地だからこそ生まれたアーティスト塩田千春を実感する展覧会でした。