この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
10年以上にわたる生物学研究を経て、ドイツ・ハンブルクを拠点に写真家として活動するレンペルトは、動物や植物、昆虫、人間といった多様な生きものと自然現象をモチーフとして、これまで一貫してモノクロフィルムを用いた作品制作を行ってきました。自身によりフィルムからプリントされ、アナログの質感が保たれた作品は、科学的知見に支えられた精緻な記録であるだけでなく、生を受けたものたちへの温かな眼差しを感じさせます。
写真表現を牽引してきたドイツで新たな表現を確立したレンペルトがつくり出すユーモアあふれる構成と独特の直貼り手法により、作品たちが展示空間で有機的に絡み合い、私たちの暮らす地球の成り立ちにおける複層的な「せかい」と「つながり」を自由に連想する楽しさを教えてくれます。
国内美術館での初個展となる本展では、絶滅した海鳥を記録し続ける代表作の《オオウミガラスの表皮》(1990-2016)、生態系でのつながりと共存を示唆する《ベラドンナ》(2013)、生きものの多様なフォルムを収めた《対称性と身体構造》(1995-2016)、さらに顔つきをモチーフとした《顔相学的試行》(2002) まで、最新作も含めた100点を超える作品を展示します。
[ヨヘン・レンペルト Jochen Lempert]
1958年ドイツ・メールス生まれ。1970年代後半からおよそ10年間にわたりシュメルツダヒン(Schmelzdahin)の一員として、映像制作・パフォーマンスを行い、写真を用いた制作活動は1990年代前半より始める。並行して1980年よりボン大学にて生物学を学び、10年以上にわたり研究活動を行うなど自然科学に精通した作家である。
現在は、ドイツ・ハンブルクを拠点に活動。近年は、バンクーバー現代美術館(カナダ、2016)、シンシナティ美術館(米国、2015)、ハンブルク市立美術館(ドイツ、2013)、ルードヴィヒ美術館(ドイツ、2010)ほか世界各地で個展が開催され、フォルクヴァング美術館(ドイツ)、ドイツ連邦共和国現代美術コレクション(ドイツ)、国立造形芸術センター(フランス)、ハイス・マルセイユ写真美術館(オランダ)ほか多数のパブリックコレクションにて作品が収蔵されている。2014年には国際的に最も評価の高い現代写真賞のひとつであるドイツ証券取引所写真賞にノミネートされている。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2016年10月28日(金)~2017年4月2日(日)
2018年10月1日(月)より改修工事に伴い一時休館。次回の展覧会は、2019年4月からの開催予定。
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会場 | IZU PHOTO MUSEUM Google Map |
住所 | 静岡県長泉町東野クレマチスの丘347-1 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
水曜日 (祝日の場合は翌日休)、12月26日~1月6日 |
観覧料 | 大人 800円(700円) 高・大学生 400円(300円) 中学生以下無料
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TEL | 055-989-8780 |
URL | http://www.izuphoto-museum.jp/ |
IZU PHOTO MUSEUMの情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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