この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
日々の生活の中で目にしている「もの」たち。わたしたちは身の回りのものについて、そのようすを見たり、音を聞いたり、かたちを手で触れたりしながら、身体を通してどのような状態にあるのかを認識しています。
日常生活の中では、そのようなものの状態について特別に意識することは少ないかもしれません。しかし、ひとたび何か作ることを考え始めると、ものとものが接していたり、こすれ合ったり、ものの表面を流れたり転がったりというようなことが、普段よりも少し大事なこととして意識されます。本展では、そのようなもののさまざまな状態について、特に何かと何かが接しているようすを示す「ON」をキーワードに、現代作家の作品を通して、わたしたちが目や耳や皮膚で触れていることについて考えます。
本展で紹介する4名の現代作家は、日常生活の中で自身の身体を使ってものに触れ、その状態に感性をはたらかせ、新たな感触を探りながら作品を制作しています。水木塁は、地面や壁といった街の表面と身体を触れ合わせることで受け取る情報を、写真や絵画の手法に置き換えながら視覚的な作品に落とし込んでいきます。 文谷有佳里は、ペンや鉛筆で紙の表面に触れ、自身の身体感覚をともなったリズムに沿って、連続した線やかたちを絶え間なく生成していきます。谷本真理は、粘土や絵具を扱いながら、一度できたかたちに別の力がはたらくことで、崩れたり変化することを受け入れて作品に取り込みます。時里充は、身の回りのものごとに含まれる、動きや音などの要素同士の接点を見つめ、解きほぐし、別の状態に置き換えることで生まれるズレや違和感に着目します。
わたしたちは2020年から、「触れること」についてこれまでとは違った実感を持ちながら過ごしてきました。何かを「作ること」やそれを伝えるための言葉もまた、「触れること」とともに変化していくのでしょうか。
ものと身体が触れることで生まれる、かならずしも言葉だけでは表すことのできないさまざまな状態について、作家の表現から思いを巡らし、「いま、触れて作ること」について改めて探ります。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2022年6月25日(土)~2022年8月21日(日) |
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会場 |
清須市はるひ美術館
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住所 | 愛知県清須市春日夢の森1 |
時間 | 10:00~19:00 (最終入場時間 18:30) |
休館日 |
月曜日 祝日の場合は開館、翌平日が休館 |
観覧料 | 一般 700円(600円) 大学、高校生 500円(400円) 中学生以下 無料
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TEL | 052-401-3881 |
URL | http://www.museum-kiyosu.jp/exhibition/2022-on/ |
清須市はるひ美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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水木塁《Shigam #Persicaria Capitata 》2021年

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文谷有佳里「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」展示風景 2019年 会場:愛知県美術館

谷本真理《この部屋とダンス》2017年

谷本真理《pillow message》2021年 撮影:来田猛

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時里充《見た目カウントトレーニング #3 エクササイズ》2020年