この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
日本画家として将来を嘱望されながら若くして戦死した岡部敏也は、大正9年に酒田市元米屋(現在の一番町)の染物店の長男として生まれました。
幼少より絵に親しみ、11歳の頃から日本画家・田中恵泉に師事します。酒田商業学校に入学すると、全国中等学校美術展で《木蓮》が入選。翌年には代表作とも言える《出陣》を制作しています。
またこの頃、光丘文庫の依頼で《素戔嗚尊東征図》を描き、秩父宮・同妃殿下の台覧に供するなど、10代とは思えない大家の片鱗を見せ周囲を驚かせていました。
昭和14年に東京美術学校日本画科に入学し、結城素明に師事します。同18年に美術学校を主席で卒業するまでが、岡部敏也にとって最も制作に打ち込み、画家として充実した期間でした。第5回日本画院展において日本画院賞を受賞。院友に推薦。第6回大日美術院展、奨励賞を受賞。第6回文展に入選。美校卒業作品の優等賞、などいかにその才能が評価され、将来を期待されていたかが窺い知れます。
しかし、時代の波は残酷にも青年をのみ込みます。絵筆は銃へと変えられ、昭和20年、岡部敏也は満州で戦死することになります。そして後に、戦地で特別に絵筆を握ることを許され描いたという画帳《戦塵》が岡部家へ遺品として帰ってくるという奇跡もありました。
本展では、戦後70年を過ぎた今、天才と言われた一人の画家 岡部敏也の短くも輝かしい才能に溢れる生涯を通して、その画業をふり返ります。
◆【ギャラリートーク】
8月11日(木・祝日)午後2時~(60分程度)
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2016年7月29日(金)~2016年8月30日(火) |
---|---|
会場 |
本間美術館
![]() |
住所 | 山形県酒田市御成町7-7 |
時間 |
9:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 |
会期中無休 |
観覧料 | 大人 900円(810円) 学生 400円(350円) 小・中学生 無料
|
TEL | 0234-24-4311 |
URL | http://www.homma-museum.or.jp/ |
本間美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿はこちらから。
ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
山形県で開催中の展覧会
出展作品・関連画像IMAGES

≪砂丘≫ 1942年(22歳)

≪冬(角巻)≫ 1943年(23歳)

≪橋のある風景≫ 1942年(22歳)

≪早春≫ 1940年(20歳)

≪木蓮≫ 1936年(16歳)

≪戦塵≫ 戦地で描いた画帳

≪知秋≫ 1943年(23歳)

