5.0
相反を包括する世界観
初公開作品である白磁壺に描かれた「花嫁」の愛らしさに、思わず笑みがこぼれてしまいました。歴史ある李朝の壺とポップな色合いの装飾。一見相反するような要素なのに見事にマッチしています。
そしてボールペンによる名作の模写は圧巻! 近づいて見るとそれぞれの線と色が際立っているのに、少し離れると淡く溶けて優しいタッチになるから不思議です。さりげなく隠されるように添えられたサインを見つけるのも楽しかったです。
Diversityのタイトル通り、様々な手法による作品が並びます。水彩、油絵、CG、切り絵、貼り絵、針金アート・・・。手段は違えど、共通するのは色に対する感性の高さと命(特に女性!)を慈しむ眼差しではないでしょうか。例え無機質な物体を描いていても、なぜかそれが命あるものに見えてくるから不思議です。