この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
甦る幻の名作 石井林響《和気清麿》展
石井林響(いしい・りんきょう)の幻の名作《和気清麿》(わけのきよまろ)は、歴史上の人物・和気清麻呂の逸話を題材にした作品で、明治40(1907)年に始まった第1回文展(文部省美術展覧会)に出品されました。その後、長らく所在不明でしたが、令和元(2019)年度に所蔵者から寄贈を受け、令和2(2020)年度に修復を完了し、この度初公開します。
早朝の宇佐神宮に到着し、神託拝受に詣でる清麻呂の、不安と決意を描きあげたこの作品は林響の代表作であり、日本の近代絵画史においても資料的価値の高い作品です。
千葉県千葉市に生まれた石井林響(本名・穀三郎 1884~1930)は、旧制千葉中学校(現在の県立千葉中学校・高等学校)に進学し、図画教師・堀江正章に画才を認められ絵の道に進みました。橋本雅邦に師事し、雅邦の門下生で結成した「二葉会」主催の展覧会に《木華開耶姫》を出品し二等賞受賞、この翌年《和気清麿》を発表。弱冠23歳の作とは思えない、充実した技術と表現力を示しました。
この展覧会では《和気清麿》を中心に、千葉県立美術館が所蔵する林響の他の作品を併せて展示するとともに、修復作業の過程を解説し、明治から100年の時を経て甦った幻の名作《和気清麿》を紹介します。
千葉からはばたく新世代アート展
千葉の新進作家vol.2 100%ORANGE オレンジ・ジュース
千葉県ゆかりの新進気鋭の作家を紹介し、同時代の美術に親しむ展覧会シリーズ。今年度は千葉県出身の及川賢治、竹内繭子によるイラストレーターユニット・100%ORANGEをご紹介します。
2人は1990年代半ばから活動を始め、瞬く間に書籍や広告などのイラストレーションを手がけるようになりました。なかでも2000年代に発表され、新潮社の「Yonda?」に登場する愛らしいパンダのキャラクターが記憶に残っている方も多くいらっしゃることでしょう。現在は絵本や漫画、アニメーションへと創作の場を広げています。かわいらしくどこか懐かしい100%ORANGEの作品の多くは、味わいのある輪郭線とあざやかな色面によって構成されています。
2人の仕事は家庭用シルクスクリーンの印刷機を使ったポストカードの制作から始まっており、版画ならではの線と色の関係性に由来するものかもしれません。現在は鉛筆やペン、水彩絵具やアクリル絵具などさまざまな画材を用いていますが、輪郭線と色面から生まれるイメージはますます魅力を増しています。また、及川と竹内は印刷物やプロダクトなど、私たちの生活に届いたときの完成度にこだわって制作を続けてきました。
本展では書籍やグッズなどの現物と、それらを生みだしてきた原画を同時に展示します。100%ORANGEの多彩な仕事をぜひお楽しみください。
名品3 ー巨匠の眼と手ー
千葉県立美術館では、千葉県ゆかりの作品を中心に、約2,800点の作品を収蔵しています。
本展では、コレクションの主軸であり、佐倉藩出身で近代洋画の先駆者である浅井忠の作品をはじめ、浅井に関連するミレーなどバルビゾン派の絵画を紹介するほか、日本画、工芸など収蔵作品のうち鑑賞の要望が高い作品を展示するとともに、日本画、洋画、彫刻、工芸の分野ごとに、作家ならではの視点や技に着目し、千葉県立美術館の充実したコレクションを紹介します。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2021年7月13日(火)~2021年9月20日(月・祝)
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会場 | 千葉県立美術館 Google Map |
住所 | 千葉県千葉市中央区中央港1-10-1 |
時間 |
9:00~16:30
(最終入場時間 16:00)
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休館日 |
月曜日 ※ただし、月曜日が祝日・振替休日に当たるときは開館し、翌日休館 |
観覧料 | 一般 300円 高・大 150円 65歳以上、中学生以下、障害者手帳をお持ちの方及び介護者1名は無料
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TEL | 043-242-8311 |
URL | http://www2.chiba-muse.or.jp/ART/ |
千葉県立美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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