この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
横尾忠則(1936年生まれ)は、1960年代初頭よりグラフィック・デザイナー、およびイラストレーターとして活動を開始し、日本の土俗的なモティーフとポップ・アート的な感覚を融合させた独自の表現により、世界的に高い評価を得ました。
その後、1980年代に、いわゆる「画家宣言」によって、「デザイナー」から「画家・芸術家」へと活動領域を移し、斬新なテーマと表現による作品を次々と発表して、国内外で現代美術家としても高い評価を得るに至ります。2000年代以降、国公立美術館での個展が相次いでおり、パリのカルティエ現代美術財団(2006年)をはじめ、近年では海外での発表も数多く行われています。
横尾忠則の個展は、特に2012年の横尾忠則現代美術館(神戸)の開館以降は、さまざまなテーマのものが数多く開催されており、現在もっとも著名で活動的な現代美術作家の一人と言ってもいいかもしれません。東海地方の美術館では初めての横尾展となる今回の展覧会は、作家の全面的な協力のもと、「作品による自伝」をテーマに、横尾忠則の芸術の全貌を、グラフィック作品を含めて多角的に、また歴史的に紹介することを試みます。
横尾忠則の作品には自伝的なエピソードや記憶を主題としたものが少なくありません。また、特に近年の作品においては、自己反復や自作のパロディ、パスティーシュを扱った、自己言及的なものが、かなりの頻度で見受けられます。反復される自己についての、自己の芸術についての「語り」は、横尾の芸術の重要な要素です。
この意味において、横尾の最近の絵画作品、および文学作品に現れる「原郷」という概念は、とくに注目に値するように思われます。それは、すべての人間の魂のふるさとであり、横尾の芸術の背後に存在する広大なイメージのリソースでもあります。画家が繰り返し立ち戻り、様々なイメージや記憶の連関を見出している、鬱蒼とした森のような領域。この「原郷」こそが、変幻自在でいつも新鮮な驚きをもたらしてくれる、その独特なイメージ世界が生み出される源泉なのです。
本展は、絵画を中心にグラフィック作品を加えた豊富な出品作品によって、横尾の生涯の展開をたどりながら、その芸術の全貌を明らかにしようとするものです。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2021年1月15日(金)~2021年4月11日(日) |
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会場 | 愛知県美術館 Google Map |
展示室 | 愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階) |
住所 | 愛知県名古屋市東区東桜1-13-2 愛知芸術文化センター10階 |
時間 |
10:00~18:00
(最終入場時間 17:30)
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休館日 |
月曜日 ・月曜日が祝日にあたる場合はその翌日 ・年末年始(12月28日から1月3日まで)および展示替え等による整理期間 |
観覧料 | 一般 1,500円(1,300円) 高校・大学生 1,200円(1,000円) 中学生以下 無料
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TEL | 052-971-5511(代表) |
URL | https://www-art.aac.pref.aichi.jp/ |
愛知県美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
巡回展TRAVELING EXHIBITION
また、会期が変更など開催情報に変更が生じる場合がありますので、お出かけの際には、公式サイトにて最新情報をご確認ください。
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