この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
茶碗や茶入に代表される茶の道具は、鎌倉時代に中国から禅宗の伝来とともに日本にもたらされました。当時の中国は日本にとって憧れの国であり、その高い技術を尽くした器は「唐物」と呼ばれ珍重されました。
室町時代末期になると侘び寂びという新しい美意識が台頭し、大らかなつくりをした朝鮮の日用器や祭器が「高麗物」として人気を集めます。
そして、侘茶の概念が確立されると日本で専用の焼きもの、国焼が誕生しました。これを「和物」と呼んでいます。
本展は、本間家が財政支援の御礼として庄内藩や米沢藩などから拝領した由緒ある伝来の品を中心に、唐物・高麗物・和物に分類した展示紹介です。
◆ 「市中山居(しちゅうさんきょ)」について
室町時代後期に流行した、緑豊かな庭園内での茶席が「市中ノ山居」と呼ばれています。それは、市中にいながらも離俗的であたかも山中にいるかのような心身のゆとりを与えてくれるものだったそうです。
本間家歴代当主は、玉川遠州流に親しみ、特に六代当主・光美、八代当主・光弥が中心となった明治末から昭和初期には、本間美術館の緑豊かな庭園内にある清遠閣(本間家旧別荘)の茶室「六明廬」での茶会が隆盛を極め、それはまさに室町時代後期の「市中ノ山居」の茶席を彷彿させるものでした。
また、展示予定の茶道具のほとんどが本間家伝来のものであり、明治から昭和にかけて、酒田の迎賓館としても利用された清遠閣にて客人をもてなすために用意・使用されたものです。
そういった歴史等をふまえて、この度の展覧会は「市中山居の茶」と題しています。
◆ 学芸員によるギャラリートーク
5月22日(日)午前11時~(45分程度)
◆ 清遠閣茶会
第一部:5月15日(日)皇風煎茶礼式
第二部:6月12日(日)江戸千家不白会
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2016年5月12日(木)~2016年6月21日(火) |
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会場 |
本間美術館
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住所 | 山形県酒田市御成町7-7 |
時間 |
9:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
不定休 |
観覧料 | 大人 900円(810円) 学生 400円(350円) 小・中学生 無料
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TEL | 0234-24-4311 |
URL | http://www.homma-museum.or.jp/ |
本間美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES

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唐物大海茶入 銘大内海 中国・南宋時代(13世紀) 山形県指定文化財

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古瀬戸平茶碗 伝細川三斎所持 室町時代 山形県指定文化財

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