この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
昭和初期、柳田國男は、私たち日本人の生活の歴史的変遷を独特の方法で明らかにする民俗学を確立しました。柳田の主張する民俗学は、同時代の人々の生活に息づく伝承を素材とするものでした。つまり、古文書を資料とする歴史学や、出土遺物を資料とする考古学の方法論的限界を鋭く指摘することで、民俗学が誕生したのです。
このような経緯から、これまで柳田は歴史学嫌い、考古学嫌いとみなされてきました。しかし、民俗学を生み出した柳田の考え方の背景に、歴史学や考古学に対する広い関心と深い理解とが横たわっていたことを無視することはできません。特集展示「柳田國男と考古学―柳田考古遺物コレクションからわかること―」では、初公開となる「柳田國男旧蔵考古資料」をとおして、柳田と考古学との関係を考えます。
当館が所蔵するコレクション「柳田國男旧蔵考古資料」は、柳田のご子息為正氏が世田谷区成城にある中の原書店に寄贈したものを、2004年に収蔵したものです。当館では2011~2013年度にかけて共同研究「柳田國男収集考古資料の研究」(研究代表者 設楽博己)を実施して資料の詳細な調査を行ない、遺物の種類や収集地、収集年代などが明らかとなりました。さらに、柳田の考古学に対する関心の移り変わりについても、民俗学、考古学双方の視点から学史的な研究が行なわれました。
本展では、こうした共同研究の成果を紹介し、民俗学や考古学に対する関心をより一層高めてもらいたいと思います。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2016年4月12日(火)~2016年10月10日(月・祝) |
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会場 | 国立歴史民俗博物館 Google Map |
展示室 | 国立歴史民俗博物館 総合展示 第4展示室副室 |
住所 | 千葉県佐倉市城内町117 |
時間 |
9:30~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
月曜日 ※祝日の場合は翌平日が休館 ※5月2日(月)、8月15日(月)は開館します |
観覧料 | 一般 420(350)円 高校生・大学生 250(200)円 中学生以下無料
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TEL | 050-5541-8600 (ハローダイヤル) |
URL | https://www.rekihaku.ac.jp |
国立歴史民俗博物館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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