この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
萬鉄五郎(よろずてつごろう)と岸田劉生、日本の近代美術を語る上で欠かせないこの二人は大正期に湘南の地で過ごしています。
湘南地方は明治期に別荘地や療養地として独特の文化が生まれました。この湘南に大正期、萬、劉生が転地療養のためやってくると、彼らを慕う画家たちも集うようになりました。本展覧会では萬鉄五郎と岸田劉生の二人にスポットを当て、彼らに影響を受け、ともに活動を続けた7人の画家たちを平塚市美術館の所蔵品を中心に紹介する展覧会です。
1912(大正元)年、新しい表現を求める若き画家たちが集ったヒュウザン会に萬、劉生ともに参加します。第1回展は世間の注目を集めましたが、当初より会則も方針もなく発足した団体であったため、翌年の第2回展開催後に解散となります。その後、劉生は代々木に転居し、友人の肖像を次々と描く「劉生の首狩り」時代へと入ります。やがて、東京郊外の新開地の赤土が目立つ風景を描き始め、1915(大正4)年、木村荘八、中川一政、椿貞雄らとともに草土社を結成。戸外での写生により、独自のリアリズム表現を模索しますが、体調を崩し肺結核と診断されました。これにより、1917(大正6)年、療養のため鵠沼に転居します。
一方、萬は郷里土沢に戻りましたが、制作に没頭するあまり、神経衰弱となり肺結核と診断されます。これにより、1919(大正3)年、療養のため茅ヶ崎に転居することになりました。
こうして、二人の画家が湘南で活動を始めます。1922(大正11)年、小杉未醒、山本鼎らにより、春陽会が設立されると、萬、劉生は客員として参加します。原精一、森田勝、鳥海青児の3人は萬、劉生に私淑し、春陽会にも参加するようになりました。1927(昭和2)年に萬、1929(昭和4)年に劉生が亡くなりますが、彼らが湘南の地で他の作家に与えた影響はとても大きいと言えるでしょう。
本展覧会は、大正期から戦前までの湘南の地で生まれた日本近代洋画の展開を検証するものです。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2016年4月16日(土)~2016年6月12日(日) |
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会場 | 平塚市美術館 Google Map |
住所 | 神奈川県平塚市西八幡1-3-3 |
時間 |
9:30~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
月曜日 ・月曜日が祝日・国民の休日の場合は開館し翌日休館 ・振替休日の場合は開館 ・年末年始 12月29日~1月3日 |
観覧料 | 一般 400(320) 円 高大生 200(160) 円
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TEL | 0463-35-2111 |
URL | http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/ |
割引券 | http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/info3.html |
平塚市美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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