この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
藤田嗣治のデッサンの線は、息づくような豊かな表情を見せます。藤田は対象の本質を見つめ、事物と一体となって描く姿勢を貫きました。
線については「物体の核心から探求されるべきもの」と考え、随筆に「直感から生まれた線の方が的確にして無限に深い」、「すべて一切のものを念頭より忘れ、流れ出づる最初の清き線がもっとも真実のもの」と記しています。
1920年代のパリで、藤田は自ら生み出した乳白色の下地に、日本の筆で細く均一な線を引き、裸婦像を描き出しました。それらの油彩画も、下絵となったデッサンも、藤田の線は皮膚の表面としての生気を内包しています。
人間にとって皮膚とは、自己と世界の境界にあたります。そのような自己認識の境目には、人の魂が揺れながら潜んでいるといえます。
画家が人間を対象とする時、その造形は皮膚の表面を捉えることになり、最もシンプルな造形であるデッサンからは、画家の感性とモデルの魂との響き合いが伝わってきます。
本展では、藤田が描いた1930年代のデッサンと墨画、油彩画を展観します。あわせて、秋田県立美術館の1967年の開館以降、同館の藤田の線描を凝視し、独自の線を追及してきた秋田の画家、彫刻家たちのデッサンも紹介します。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2019年5月25日(土)~2019年7月15日(月・祝)
|
---|---|
会場 | 秋田県立美術館(平野政吉コレクション) Google Map |
住所 | 秋田県秋田市中通1丁目4-2 |
時間 |
10:00~18:00
|
休館日 |
不定休 6月3日(月) |
観覧料 | 一般 310円(250円) 学生 210円(170円) シニア 280円 高校生以下 無料
|
TEL | 018-853-8686 / 018-833-5809 |
URL | https://www.akita-museum-of-art.jp/ |
秋田県立美術館(平野政吉コレクション)の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
講演会・イベント情報EVENT INFORMATION
◆ 館長によるデッサン講座
日時:2019年6月23日(日)、6月30日(日)、
7月7日(日)
各日 10:30~12:30
講師:渋谷重弘(秋田県立美術館館長)
会場:秋田県立美術館 1Fレクチャールーム
定員:20名
※参加ご希望の方は事前にお申し込みが必要です。
※2B~4Hの鉛筆を硬度別に6本程ご持参ください。
◆ 学芸員によるギャラリートーク
日時:2019年6月15日(土)、7月13日(土)
各日 14:00~14:30
場所:秋田県立美術館 2F、3Fギャラリー
※事前申し込み不要。当日観覧券または年間パスポートが必要です
感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿はこちらから。
ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
秋田県で開催中の展覧会