この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
2019年は、漫画家・田河水泡(たがわすいほう)(1899-1989)の生誕120年にあたります。彼の代表作「のらくろ」は、『少年倶楽部』1931(昭和6)年1月号から連載開始し、瞬く間に大人気となりました。
その成功はマンガだけに留まらず、演劇やアニメーション映画、レコード、人形やお菓子のおまけなど多方面にわたり、「のらくろ」は、時代を代表する文化的なアイコンとなっていきました。
田河のもとには、杉浦茂や長谷川町子といった漫画家を志す才能豊かな弟子たちが集まりました。また、他の出版社もマンガ分野に参入し始めたことで新進の漫画家たちが台頭し、大量の子供向けマンガが市場に登場しはじめます。
このなかで醸成された、豊潤な子供向け物語マンガの潮流は戦中も絶えることなく続き、戦後に手塚治虫などの新たな才能を育む土壌として、マンガ文化を大きく躍進させる原動力となっていったのです。
本展では、明治から始まる子供向けマンガの歴史をふまえ、田河水泡が戦前期のマンガやその他の分野に残した足跡と影響を軸に、「のらくろ」とともに昭和戦前期に花開いた、知られざる「子供マンガ」の豊かな世界を再発見します。
◆ 田河水泡(たがわすいほう)プロフィール
1899年2月10日-1989年12月12日。本名:高見澤仲太郎。東京府東京市本所区本所林町(現在の東京都墨田区立川)生まれ。1922(大正11)年日本美術学校入学、前衛芸術に傾倒し『マヴォ』に参加。卒業後は広告や看板描きなどをして生計を立てていたが、生活のため創作落語を大日本雄弁会講談社に持ち込んだことで作家となる。絵も描けることから次第にマンガも頼まれるようになり、雑誌に掲載した作品をまとめた『漫画の缶詰』(1930)、『漫画常設館』(1931)で一躍人気漫画家となった。1931(昭和6)年には「のらくろ」の連載が始まり、戦前期のマンガを代表する空前の大ヒット作となる。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2019年9月18日(水)~2019年11月24日(日)
|
---|---|
会場 | 川崎市市民ミュージアム Google Map |
展示室 | 川崎市市民ミュージアム 企画展示室1、アートギャラリー1 |
住所 | 神奈川県川崎市麻生区上麻生6-15-2 |
時間 |
8:30~17:15
|
休館日 |
月曜日 9月24日(火)、10月23日(水)、11月5日(火) ※ただし9月23日、10月14日、11月4日は開館 |
観覧料 | 一般 700円(560円) 学生・65歳以上 500円(400円) 中学生以下 無料
|
TEL | 044-712-2800 |
URL | https://www.kawasaki-museum.jp/exhibition/18152/ |
川崎市市民ミュージアムの情報はこちらMUSEUM INFORMATION
感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿はこちらから。
ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
神奈川県で開催中の展覧会