この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
国立歴史民俗博物館では、正倉院文書の完全複製を目指し、1981年以来、長期事業を継続してきました。
正倉院文書は、正倉院に保管されてきた奈良時代に関する豊富な情報を含む文書群で、主に東大寺写経所が作成した帳簿のことをいいます。(合計667巻5冊)
この帳簿には、写経所での記録と、奈良時代の戸籍など当時の社会を知る貴重な情報が記されていますが、2つの文書が同じ紙に記されているのは、戸籍などの行政文書の廃棄後に、これらの裏面を写経所で再利用したためです。
日本の歴史にとって欠かすことのできない正倉院文書を守り、後世へと残していくことは、資料の複製化にあたり緻密に資料を分析することができる研究者を擁し、かつ継続的に事業に取り組むことができる当館の使命だと考えています。
当館が正倉院文書の完全複製化、そしてデータベース化を行うことによって、日本古代の歴史だけではなく、東アジア全体の歴史を紐解く重要な資料として、活用と研究が進むと考えられますが、半世紀以上はかかるこの大がかりな事業を安定的に行うことは、非常に困難です。
昨年度のクラウドファンディングによる資金募集は、皆様方の厚いご支援により目標額を早期に達成できただけでなく、過分な金額を複製製作や公開のために活用することが可能となりました。
具体的には、500名余の方々から総額1000万円以上にも及ぶ浄財を集めることができ、これにより当館の『正倉院文書複製製作プロジェクト』は大きく前進し、2018年における「続々修第12帙第8・9巻」の製作が可能となりました。
本展は、クラウドファンディングの資金募集により複製製作された「続々修第12帙第8・9巻」を初公開するとともに、寄附者の芳名帳を展示することで、浄財を寄附していただい方々への、謝意を示し、また、正倉院文書の具体的内容について、総合展示第1展示室「正倉院文書」とともに理解を深めて頂きたいと思います。
※国立歴史民俗博物館ホームページ 「正倉院文書複製の特別公開-クラウドファンディングによる製作と展示-」趣旨より
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2019年3月19日(火)~2019年5月12日(日) |
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会場 | 国立歴史民俗博物館 Google Map |
展示室 | 国立歴史民俗博物館 第1展示室 特集展示室 |
住所 | 千葉県佐倉市城内町117 |
時間 |
9:30~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
月曜日 祝日の場合は開館し、翌日休館 ※ただし、4月1日(月)は開館 ※ゴールデンウイーク中(4月27日~5月6日)は毎日開館 |
観覧料 | 一般 600円(350円) 大学生 250円(200円) 高校生以下 無料
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TEL | 050-5541-8600 (ハローダイヤル) |
URL | https://www.rekihaku.ac.jp |
国立歴史民俗博物館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
講演会・イベント情報EVENT INFORMATION
◆ ギャラリートーク
開催期間中、展示プロジェクト委員によるギャラリートークを開催(30分程度)
日時:5月3日(金)
第1展示室「正倉院文書」の解説を含めて
講師:仁藤 敦史(同館歴史研究系教授)
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