この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
和歌は文学の世界にとどまらず、日本文化の基調をなすほどに、あらゆる分野に影響を及ぼしています。本展では、館蔵品の中から「恋歌」を筆写した平安時代の古筆など書跡を中心に、歌仙や歌物語を描く絵画など名品約60点を選び展観します(会期中一部展示替あり)。
特別展示予定 国宝「源氏物語絵巻」
4月29日(金)~5月8日(日)
◆ 国宝「源氏物語絵巻」
平安時代の11世紀、関白藤原道長の娘である中宮彰子に仕えた女房紫式部(生歿年未詳)は、『源氏物語』を著し、主人公光源氏の生涯を軸に平安時代の貴族の世界を描いた。「源氏物語絵巻」は、この『源氏物語』を絵画化した絵巻で、物語が成立してから約150年後の12世紀に誕生した、現存する日本の絵巻の中で最も古い作品である。『源氏物語』54帖の各帖より1-3場面を選び絵画化し、その絵に対応する物語本文を書写した「詞書」を各図の前に添え、「詞書」と「絵」を交互に繰り返す形式の、当初は十巻程度の絵巻であった。
現在は54帖全体の約4分の1、巻数にすると四巻分が現存する。江戸時代初期に、三巻強が尾張徳川家に、一巻弱が阿波蜂須賀家に伝来していたことがわかっているが、それ以前の古い伝来は不明。 徳川家本は現在、愛知・徳川美術館が所蔵。蜂須賀家本は江戸時代末期に民間に流出、現在、五島美術館が所蔵する(「鈴虫」2場面、「夕霧」、「御法」の三帖分)。両方とも昭和7年(1932)、保存上の配慮から詞書と絵を切り離し、巻物の状態から桐箱製の額装に改めた。「詞書」も「絵」も作者は不明。「詞書」の書風の違いから、五つのグループによる分担制作か。「絵」の筆者を平安時代の優れた宮廷画家であった藤原隆能(?-1126-74?)と伝えるところから、本絵巻を「隆能源氏」とも呼ぶ(五島美術館所蔵「国宝 源氏物語絵巻」は、毎年春のゴールデンウィークの頃に1週間程度展示の予定)。
国宝 源氏物語絵巻 鈴虫一
国宝 源氏物語絵巻 鈴虫二
国宝 源氏物語絵巻 夕霧
国宝 源氏物語絵巻 御法(みのり)
◆ ギャラリートーク
「恋歌の筆跡」4月7日(木)、4月21日(木)
「『古今和歌集』と仮名」4月14日(木)
「源氏物語絵巻について」4月30日(木)、
5月3日(祝)、5月6日(金)
各日午後2時~3時頃(開場・受付は1時30分)
五島美術館別館講堂 当日入館者聴講無料
椅子席100名先着順
◆ こども美術講座
「かなで書かれた和歌」4月17日(日)
「王朝絵巻の世界」5月5日(祝)
各日午後2時―3時頃(開場・受付は1時30分)
五島美術館集会室 小・中学生対象
聴講無料 椅子席15名先着順
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2016年4月2日(土)~2016年5月8日(日) |
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会場 |
五島美術館
![]() |
住所 | 東京都世田谷区上野毛3-9-25 |
時間 | 10:00~17:00 (最終入場時間 16:30) |
休館日 |
月曜日 |
観覧料 | 一般 1000円 高・大学生 700円 中学生以下無料 |
TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) 03-3703-0661(テープ案内) |
URL | https://www.gotoh-museum.or.jp/ |
五島美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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小倉色紙 伝 藤原定家筆 鎌倉時代・13世紀 五島美術館蔵

重要文化財 上畳本三十六歌仙絵 紀貫之像 鎌倉時代・13世紀 五島美術館蔵