この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
大佛次郎が渾身の力を込めた史伝の傑作「天皇の世紀」。朝日新聞社、明治百年の企画として1967年1月から書き続けられた本作品は、連載1555回をもって、著者の病気のため休載となりました。
69歳で連載を開始した大佛次郎は、病気で入退院を繰り返しながらも、歴史の舞台となった日本各地を積極的に訪れ、約1000点にも及ぶ史料と取り組みながら執筆を続けました。
最後の新聞掲載は1973年4月25日。これを見届け、大佛が息を引き取ったのは5日後の4月30日です。明治150年にあたる本年、執筆から50年が経過したことを記念し展覧会を実施します。
未完ながら10巻に及ぶ大著である本作品を紹介するとともに、「書く為に生きている」と思い定めて作品と取り組んだ6年半の軌跡を、取材旅行メモや随筆、また絶筆となった病床日記を通じてたどります。
大佛次郎は幕末維新期の歴史を「現代の目」で見て、「史実だと信ずるもの」をブロックのように積み上げ、描いていきました。幕末維新期を描く理由として、人間の本来の姿が善悪ともに現れる激動期であることをあげています。
そこでは、「無目的に一方に雪崩がちになる」心の動き方など、執筆当時の日本社会と共通する「国民的性格」や「日本的な現象」を読み取ることができると考えたからです。
「天皇の世紀」について記した「西郷も私だし、木戸も私」との言葉には、元勲の成功物語ではなく、弱さや危うさを含め、ありのままの人間像を描こうとする気概が込められています。大佛次郎の思いを50年の時を経た今とらえ直し、作品を通じて紹介します。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2018年11月17日(土)~2019年3月10日(日) |
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会場 | 大佛次郎記念館 Google Map |
展示室 | 大佛次郎記念館 2階ギャラリー |
住所 | 神奈川県横浜市中区山手町113番地 |
時間 |
10:00~17:30
(最終入場時間 17:00)
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休館日 |
月曜日 ※月曜祝日の場合は翌平日 |
観覧料 | 一般 200円(150円) 中学生以下 無料
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TEL | 045-622-5002 |
URL | http://osaragi.yafjp.org/ |
大佛次郎記念館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
講演会・イベント情報EVENT INFORMATION
◆ テーマ展示解説
展示について分かりやすく解説します
2018/12/8(土)
2019/1/12(土)、2/9(土)、3/9(土)
14:00~14:30
◆ ミニ・ミニトーク
大佛次郎記念館~建築の魅力発見
2018/12/16(日)11:00~11:15/14:00~14:15
2019/1/19(土)、2/16(土)14:00~14:15
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