美術は語られる-評論家・中原佑介の眼-

DIC川村記念美術館

  • 開催期間:2016年2月11日(木・祝)~2016年4月10日(日)
美術は語られる-評論家・中原佑介の眼- DIC川村記念美術館-1
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来日したハンス・リヒターを囲んで 1966 年
(左より 瀧口修造、中原佑介、ハンス・リヒター)
撮影者不詳 ハンス・リヒターのサイン入り
中原佑介コレクション
李 禹煥 《刻みより》 1972年
中原佑介コレクション
©Lee Ufan
クリスト
《囲まれた島々、フロリダ州マイアミ、ビスケーン湾のプロジェクト》 1982年
中原佑介コレクション
高松次郎のアトリエで作家と語り合う中原佑介(右)
1970年代 撮影者不詳
高松次郎 《平面上の空間 No.849》 1978年
DIC川村記念美術館
©The Estate of Jiro Takamatsu, Courtesy of Yumiko Chiba Associates
河原 温
《印刷絵画 植民地の怒り》 1959年
中原佑介コレクション
©Estate of the Artist
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

美術館のコレクションはどのような基準で収蔵され、展示構成されるでしょうか。その基準こそ各美術館のポリシーでありアイデンティティですが、同時代および同じ領域における共通の基盤というべきものも存在しています。その基盤はジャーナリズム、マーケット、研究者そして国内外の美術館活動など様々な要因が密接に関わりあいながら形成されていく美術史観だといえるでしょう。本展は、ひとりの美術評論家の仕事から、主に1960年~70年代の美術がどのように日本で紹介され、評価されてきたかを、当館所蔵作家を中心に振り返ろうとする試みです。

中原佑介(1931‐2011年)は、戦後日本を代表する美術評論家のひとりです。理論物理学を学んだ京都大学理学部在学中に『美術批評』誌の評論募集(1955年)で一席に選ばれて評論活動を開始しました。前衛作家を支持し、理論的な評論を多数手がけて長く第一線で活躍しながら、「不在の部屋展」(1963年)、「人間と物質展」(1970年)など展覧会企画においても功績を残しました。

中原は国内外の多くの前衛作家たちと交流し、彼らに関する評論文を書きました。美術評論家は画廊などの展覧会リーフレット、雑誌記事、画集、美術館の展覧会カタログ、さらには自身の著作など、さまざまなメディアに文章を発表します。それらは時を重ねながら社会性を強め、作家の評価をかたち作る要因となります。作り手が制作を重ね、自他ともに認める地歩を築く過程に、評論家の仕事もあると言えるのではないでしょうか。

DIC川村記念美術館のコレクションには、中原と交友をもった作家、評された作家たちの作品が数多く含まれています。本展では館所蔵の現代美術作品を中原の視点からとらえ直し、当時の出版物等の一部を紹介するとともに、彼の元に残された小品のコレクションから約40点を選んで、共に展覧いたします。

◆ 中原佑介 1931年神戸生まれ
京都大学理学部で物理学を学び、修士課程在学中1955年に『美術批評』誌の第2回美術評論募集に「創造のための批評」を応募し、一席を受賞。以後、美術評論家の道を進んだ。1956年に上京し、読売新聞夕刊に「展覧会週評」を連載し始める。日本の前衛美術を評価する論理的な評論活動で知られ、美術評論の第一線で活躍した。

著作は、美術作品の本質を既成の意味を超えたナンセンスに求める『ナンセンスの美学』(1962年)を皮切りに(1972年「ナンセンス芸術論」新装改定版)、新たな素材と空間を追求した20世紀の彫刻を独自の理論から概観する『現代彫刻』(1956年1982,87年新版)が1980年代まで版を重ねた。

時代の潮流をリードする評論集『見ることの神話』『人間と物質のあいだ』(1972年)を著す一方で、『現代芸術入門』(1979年)で幅広い読者も獲得した。『一九三〇年代のメキシコ」(1994年)、『なぜヒトは絵を描くのか』(2001年)など、後年は幅広い時代の美術を論じた。

一方、同時代作家たちの仕事に潮流をみいだして、「不在の部屋展」(1963年、内科画廊)、「人間と物質展」(1970年、東京都美術館ほか)など、すぐれた展覧会企画を実現し、パリビエンナーレ(1967年)、サンパウロビエンナーレ(1973、75年)、ベネチアビエンナーレ(1976、78年)など国際展でコミッショナーを務めた。

1990年、DIC川村記念美術館開館にともない、所蔵作品選集『川村記念美術館』に「アメリカの現代美術」を寄稿。水戸芸術館芸術総監督、京都精華大学教授および学長、兵庫県立美術館館長、美術評論家連盟会長などを歴任。2011年逝去。享年79歳。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2016年2月11日(木・祝)~2016年4月10日(日)
会場 DIC川村記念美術館 Google Map
住所 千葉県佐倉市坂戸631
時間 9:30~17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日 月曜日 
※ただし3月21日は開館、3月22日(火)
観覧料 一般 1,000円
学生・65歳以上 800円
小中学生・高校生 600円

[20名以上の団体(下記料金は1名分)]
一般 900円
学生・65歳以上 700円
小中学生・高校生 500円

[障がい者手帳をお持ちの方(+付き添い1名まで同料金)]
一般 800円
学生・65歳以上 600円
小中学生・高校生 400円
  • ※( )内は団体20名以上の料金。
    ※2月14日(日)はDIC株式会社の創業記念日につき入館無料です。
    ※学生と65歳以上の割引適用には学生証や保険証などの身分証明書が必要です。
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
URLhttps://kawamura-museum.dic.co.jp/

DIC川村記念美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

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来日したハンス・リヒターを囲んで 1966 年
(左より 瀧口修造、中原佑介、ハンス・リヒター)
撮影者不詳 ハンス・リヒターのサイン入り
中原佑介コレクション

李 禹煥 《刻みより》 1972年
中原佑介コレクション
©Lee Ufan

クリスト
《囲まれた島々、フロリダ州マイアミ、ビスケーン湾のプロジェクト》 1982年
中原佑介コレクション

高松次郎のアトリエで作家と語り合う中原佑介(右)
1970年代 撮影者不詳

高松次郎 《平面上の空間 No.849》 1978年
DIC川村記念美術館
©The Estate of Jiro Takamatsu, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

河原 温
《印刷絵画 植民地の怒り》 1959年
中原佑介コレクション
©Estate of the Artist

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