この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
「湯のみ茶碗」は、日本人に最も親しみのあるやきものの一つです。家庭や職場での個人専用の湯のみ茶碗や、夫婦茶碗などの存在は、日本人独特の器文化であることを物語っています。自分専用のお気に入りの湯のみ茶碗で、ほっと一息していただくお茶は、格別であることは、多くの人が感じていることかもしれません。
日常の茶を飲むための器「茶碗」の普及は、一般大衆に飲茶の習慣が広がった江戸時代中期以降に始まると考えられています。茶を飲む器には「茶のみ茶碗」や「汲出し」、「湯のみ茶碗」などの呼称がありますが、茶を飲む個人専用の「湯のみ茶碗」について記された早い時期の記録は江戸時代末期の『守貞謾稿』です。
この頃から個人器としての湯のみ茶碗が普及していったと考えられます。特に明治以降には、日本各地の窯で陶磁器制作が盛んになり、素材・色彩・かたち・大小さまざまな湯のみ茶碗がつくられるようになりました。その小さな器には、つくり手たちの技とこだわりが凝縮されています。
坂口湯呑コレクションは、北海道から沖縄まで、日本の湯のみ茶碗に焦点を絞ったコレクションです。近代において「日本人が最もやきものに親しみ、楽しんだ時代」といえる、明治時代末頃から昭和20(1945)年頃にかけて収集されました。
このコレクションの見どころは、日本各地の代表的な名工・作家による湯のみ茶碗が多く含まれること、日本陶磁の多彩な技法・技術が見られること、各ご当地の名所名跡などをデザインした地方ならではの湯のみ茶碗が楽しめることです。
また多くの湯のみ茶碗が、購入時の共箱や窯元の栞などを伴っており、近代の日本陶磁史の研究上でも貴重な資料であるといえます。
本展では、坂口コレクションを中心に、日本各地の湯のみ茶碗約280点を展示公開します。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2018年9月1日(土)~2018年10月21日(日)
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会場 | 愛知県陶磁美術館 Google Map |
住所 | 愛知県瀬戸市南山口町234番地 |
時間 |
9:30~16:30
(最終入場時間 16:00)
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休館日 |
月曜日 9/18、9/25、10/9は休館 ※但し、9/17、9/24、10/8は開館 |
観覧料 | 一般 600円(480円) 高校・大学生 500円(400円) 中学生以下 無料
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TEL | 0561-84-7474 |
URL | https://www.pref.aichi.jp/touji/ |
愛知県陶磁美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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