この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
戦後、アメリカ進駐軍が残した洋雑誌を切り抜き貼り合わせ、幻想的で優雅で時に残虐なドラマを感じさせるコラージュ作品を作り出した岡上淑子(おかのうえ としこ)。
彼女は1950~56年のわずか7年ほどの間に約140点の魅惑的なコラージュ作品を作り、美術界から姿を消した。岡上は、今、幻の作家として注目を集めている高知県出身の作家である。
岡上淑子は、1928年、高知市に生まれた。2、3歳のとき東京に転居し、世田谷で成長する。1950年に文化学院デザイン科に入学し、この頃から『VOGUE』『LIFE』などの洋雑誌の写真を用いたコラージュ作品の制作を始める。
作曲家の武満徹から美術史家の瀧口修造を紹介され、1953年1月、瀧口の勧めを受け神田のタケミヤ画廊で「岡上淑子コラージュ展」を開催。同年12月「抽象と幻想:非現実絵画をどう理解するか」展(東京国立近代美術館)に出品。新進作家として注目され、多くの美術誌や新聞等で紹介されていたが、1957年の結婚を期に制作から遠ざかる。
2000年10月、44年ぶりの個展「岡上淑子フォト・コラージュ―夢のしずく―」(第一生命南ギャラリー)が開催されたことで岡上は“再発見”され、2002年にはヒューストン美術館で個展。作品は、ニューヨーク近代美術館をはじめ国内外の美術館に収蔵されている。
本展は、国内に所蔵されている岡上作品約80点を一堂に展示する初めての展覧会で、岡上90歳(1928年1月3日誕生日)を記念して開催する。コラージュ作品のほか、コラージュをもとに後年制作されたシルクスクリーンプリントとプラチナプリントを作家の新たな試みとして紹介し、「(作品が)自然にできてしまうの」という岡上の発想の源泉に迫る。
◆ 展示内容(予定)
国内所蔵コラージュ作品:約80点、写真作品:約10点、シルクスクリーンプリント10点、プラチナプリント6点、そのほか作家資料など
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2018年1月20日(土)~2018年3月25日(日)
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会場 |
高知県立美術館
![]() |
住所 | 高知県高知市高須353-2 |
時間 | 9:00~17:00 (最終入場時間 16:30) |
休館日 |
会期中無休 |
観覧料 | 一般 900円(720円) 大学生 600円(480円) 高校生以下は無料
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TEL | 088-866-8000 |
URL | https://moak.jp/event/exhibitions/post.html |
高知県立美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES

《はるかな旅》1953年 © Okanoue Toshiko, A Long Journey Ⓐ高知県立美術館所蔵

《招待》1955年 © Okanoue Toshiko, Invitation Ⓐ高知県立美術館所蔵

《天使の巣》1952年 © Okanoue Toshiko, The Nest of Angels Ⓐ高知県立美術館所蔵

《夜の家族》1955年 © Okanoue Toshiko, Family at Night Ⓐ高知県立美術館所蔵