この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
旅はこれまで多くのアーティストたちにインスピレーションを与えてきました。巡り会うひとびと、目にする風景、旅路において刻々と変化する心情のグラデーションは、創作のモティーフの大いなる宝庫です。
大分県立美術館では、旅を通して自らの芸術を追求した、詩人で画家の佐藤溪(さとうけい 1918-1960)と、俳人の種田山頭火(たねださんとうか 1882-1940)の仕事に注目し、旅とアートの関わりを、絵とことばの両面からたどる展覧会を開催します。
佐藤溪は、北は北海道から、京都、山陰と旅を続けながら詩や絵を制作し、湯布院の地で生涯を終えた放浪の画家です。にじみやぼかしを活かした水彩による風景画、人間心理の奥底に潜む哀しみを描いた人物画など、渇いた眼差しに映る時代のイメージは、多くの愛好家の心をとらえています。
山口県に生まれた種田山頭火は、熊本で俗世を捨てて仏の道に入り、托鉢僧のように身ひとつでさすらいの旅を続けた俳人です。日々句作にふけり、やがてあるがままの心情を定型によらずに表現する自由律俳句に至ります。その旅は二豊路におよび、中津や湯布院、竹田の地で、生と死、自然や人間と向き合いながら、余情豊かな句を詠んでいます。
漂泊の旅の中で、魂の声に導かれながら作品を生み続けた二人。通い合うのは、自由と孤独、自然と創意のせめぎ合いの中で燃え続けた「美」へのあこがれ。佐藤溪と種田山頭火、それぞれの足跡から「歌心」と「絵ごころ」の響きあいを感じとっていただければ幸いです。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2018年2月9日(金)~2018年3月11日(日)
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会場 |
大分県立美術館(OPAM)
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住所 | 大分県大分市寿町2番1号 |
時間 |
10:00~19:00
(最終入場時間 18:30)
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休館日 |
会期中無休 |
観覧料 | 一般 500円(300円) 大学・高校生 300円(100円)
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TEL | 097-533-4500 |
URL | http://www.opam.jp/exhibitions/detail/226 |
大分県立美術館(OPAM)の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES

佐藤溪《青い空と緑の畑》聴潮閣

佐藤溪《蒙古の女》1950年 聴潮閣

佐藤溪ポートレート

種田山頭火ポートレート

種田山頭火《分け入っても分け入っても青い山》