この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
荒川豊蔵は、新緑に抱かれた大萱の地で、半世紀以上に亘り作陶を続けた陶芸家です。自然に逆らわず、四季折々から生きるヒントを学ぶ暮らしです。収集した桃山期の陶片類とひたすら向き合いながら、古窯跡を調査し、その再現に心血をそそぎました。彼自身の作品を世に問うまでの道程には、計り知れない困難があったことでしょう。そんな彼の努力は年月と共に、大萱の山野草のようにゆっくりと芽吹き始めます。およそ30年の歳月の後、ついにその栄華が咲き誇ります。
人間国宝の認定を受けたあとも、彼の暮らしは依然として自然と共にありました。朝夕をしっかり見つめ、その暮らし振りも写生帳に描き起こしました。その写生帳の中からは、彼の交友関係もうかがい知ることができます。
今回は、大萱の暮らしが育んだ豊蔵の感性、また多くの友人を惹きつけた彼の人となりを、展示作品を交えながら辿ります。
■豊蔵作品
「黄瀬戸菊伽藍香合」
資料館収蔵の本歌は登り窯で焼かれた総織部で作られています。が、豊蔵は敢えて、黄瀬戸で作成しています。菊の花を伏せ、茎の部分を摘みとした洒落っ気のある香合です。大窯では柔らか味のある釉調の仕上がりになりました。程よく溶けた黄瀬戸釉がビードロ状になり刻線文様を浮き上がらせており、繊細な技の部分も見逃せません。織部の時代を彷彿とさせます。
■愛蔵品
「織部葡萄文大鉢」
豊蔵コレクションの中でも最大級の鉢になります。笠原鉢とも呼ばれ、盛り鉢の中でも人目を引くサイズです。器底部もたっぷり大きく仕上げる技もさることながら、文様は自然をモチーフにのびのびと描きます。飾り盛り鉢は江戸期になると盛んに作られ、陶工の技が映える大胆な模様がモダンです。
■ギャラリートーク
当館学芸員が展示をご案内致します。どなたでも、お気軽にご参加ください。お友達を誘いあってのご参加も大歓迎です。
日程 5月14日(日曜日)、6月11日(日曜日)
時間 13時30分より (約30分程度) ※入館料が必要です。
<テーマ>
第1回(5月14日) 「豊蔵の交友録」
第2回(6月11日) 「豊蔵の日々のくらし」
集合場所 荒川豊蔵資料館 ロビー
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2017年4月28日(金)~2017年6月11日(日)
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会場 | 荒川豊蔵資料館 Google Map |
住所 | 岐阜県可児市久々利柿下入会352番地 |
時間 |
9:30~16:00
(最終入場時間 15:30)
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休館日 |
月曜日 ※月曜日が祝日の場合は開館、祝日の翌日休館 ※年末年始 ※旧荒川豊蔵邸を含む周辺エリアの公開準備ため平成29年4月17日(月)から4月27日(木)まで臨時休館 |
観覧料 | 一般 200円 団体 150円(20名以上) 高校生以下 無料 障がい者(手帳提示)の方と付き添いの方(1名)無料 選べる共通入館券※ 300円
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TEL | 0574-64-1461 |
URL | http://www.city.kani.lg.jp/10013.htm |
割引券 | http://www.city.kani.lg.jp/10434.htm |
荒川豊蔵資料館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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