この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
和歌山県立近代美術館は、明治期からの「近代」という時代の美術を対象として、美術館活動をおこなっています。和歌山ゆかりの美術家を中心に、その活動を顕彰/検証することを同館にとって大切な仕事のひとつとしています。
開国以来、西洋から「美術」という新たな価値観が流入するなか、それらとどのように向き合うかということは、作り手にとって大きな課題でした。そして明治から大正、昭和にかけて、洋画、日本画、彫刻、写真などそれぞれの分野における新たな挑戦や実践の連なりによって、日本における近代美術が形作られています。今回の展示は、こうした流れのなかでの、ここ和歌山における美術の動きをいくつか辿ることで、ローカリズム=地域性に根ざしながら、モダニズム=近代美術のあり方について再考する同館の活動を紹介するものです。
最初に採り上げるのは、明治末から大正はじめにかけて描かれた、大亦新治郎による和歌山市内の風景のスケッチです。絵画を学習する過程で描かれたこれらの作品からは、当時の町の姿だけでなく、西洋由来の水彩や鉛筆を用いたスケッチに取り組む学生の様子についてもうかがうことができるでしょう。また地域における美術団体やグループの一例として、大正期における南紀洋画展覧会、そして南紀美術会に参加した美術家たちの作品を紹介します。保田龍門、川口軌外など、後に和歌山を代表する美術家となる面々の若き日の姿を、ここには見ることができます。さらに写真の分野において、大正から昭和にかけてのモダニズムの時代を体現した、島村逢紅と木国写友会の活動を紹介します。
また、和歌山の近代を考える上では、海外へ多くの移民を輩出した歴史も重要です。特にアメリカへ渡った美術家たちの研究に、和歌山県立近代美術館では長く取り組んできました。本展の最後には、石垣栄太郎、浜地清松、ヘンリー杉本、上山鳥城男らの作品や資料を、近年の研究視点にもとづいて展示します。
開催概要EVENT DETAILS
| 会期 | 2025年7月12日(土)~2025年9月15日(月・祝) |
|---|---|
| 会場 |
和歌山県立近代美術館
|
| 展示室 | 1階展示室 |
| 住所 | 和歌山県和歌山市吹上1-4-14 |
| 時間 | 9:30~17:00 (最終入場時間 16:30) |
| 休館日 |
月曜日、7月22日(火)、8月12日(火) 祝休日の7月21日、8月11日、9月15日は開館 |
| 観覧料 | 一般 600円(480円) 大学生 330円(290円)
|
| TEL | 073-436-8690 |
| URL | https://www.momaw.jp/ |
和歌山県立近代美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES
大亦新治郎 《扇之芝》 1911(明治44)年頃 水彩、紙 和歌山県立近代美術館蔵
シアトル・マクブライド・スタジオ 《ブロンズに寄る保田龍門》 1920(大正9)年 ゼラチン・シルバー・プリント 和歌山県立近代美術館蔵
川口軌外 《鳥尾川風景(丹生ノ図)》 1910(明治43)年 水彩、紙 和歌山県立近代美術館蔵
保田龍門 《風景》 1918(大正7)年 油彩、キャンバス 和歌山県立近代美術館蔵
上山鳥城男 《鳥屋城山》 1936(昭和11)年 油彩、キャンバス 和歌山県立近代美術館蔵
島村逢紅 《陽子の像》 1939(昭和14)年 ゼラチン・シルバー・プリント 個人蔵
浜地清松 《五番街》 1918(大正7)年頃 油彩、キャンバス 和歌山県立近代美術館蔵
東絃二(印刷兼編集兼発行人) 『腕と腕』創刊号12月号 1929(昭和4)年12月5日発行 謄写版、紙(冊子) 和歌山県立文書館蔵