4.0
閉館を惜しむ多くの人
三連休の中日の訪問です。
3月末の閉館の前に足を運べてよかった。
同じような思いで、閉館を惜しむ人々が大集結です。駐車場は一杯、チケット売場は列に。レストランの予約はとうの前に完売。大変なことになってました。
西川勝人展。
当館2階の素敵な展示室空間との素晴らしいマリアージュです。
自然光溢れる200番室では、24枚のB4サイズのアクリルガラスが醸す淡くくすんだ色調のハーモニー。静謐だが、柔らかくもこんこんと、目に心に沁みてくる。本展の副題「静寂」の「響き」とは正に言いえて妙。
立体作品も良いが、202番室・203番室の壁面を飾るドローイングに心惹かれました。
一面が淡いグレーで塗られたキャンバス。多少の濃淡があり、最初は抽象に全振りの表現に見えたのですが。しばらく見ていると、水面やら空・雲やらがぼんやりと、そして結構荒々しく見えてくるから不思議だ。ターナーの更に霧だらけ、全面すりガラスのソール・ライター、とか連想しつつ。
この203番室の展示は他の方のコメントのとおり、真白なラビリンス空間でワクワク感に誘われます。午後一時過ぎ、ざっと数えて50~70人もの人々がこのラビリンス空間に居て、思いおもいに楽しんでいる光景は感慨深いものでした。
コレクション展示も溜息モノ。
最初の展示室の西洋近代絵画の超大家の銘品、専用室に掲げられたレンブラント自画像、ロスコ・ルームのシーグラム壁画。。。みんなこの先どこにいくの、きっとまた会えるよね、と語り掛けながら記憶に焼き付ける営みに勤み、どんどん時間が過ぎてゆきました。
ありがとうございました。惜別の想いとともに。