ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション
ケルン大聖堂に隣接するルートヴィヒ美術館。
どこでもドアがあったら行ってみたい、見てみたいコレクションを
六本木で体感できるということで行って参りました。
特筆すべきはコレクションの大半が寄贈をベースにしている点。
まさに「アートが人の手を渡って時代を超える」と感じさせてくれます。
特に感銘を受けたのは、戦争により断絶されたアートの流れを
繋ぎ止めるような、あるいは、再生させるようにコレクションを維持し、
寄贈したヨーゼフ・ハウブリヒさんの振る舞い。
全体としては7つのカテゴリーにまとめられているため、まわりやすく、
見やすい印象で、多様な魅力を放つ152点のコレクションなため、
自分の好みを見つけることはできるのではと思いました。
序章 ルートヴィヒ美術館とその支援者たち
第1章 ドイツ・モダニズム/新たな芸術表現を求めて
第2章 ロシア・アヴァンギャルド/芸術における革命的革新
第3章 ピカソとその周辺/色と形の解放
第4章 シュルレアリスムから抽象へ/大戦後のヨーロッパとアメリカ
第5章 ポップ・アートと日常のリアリティ
第6章 前衛芸術の諸相/1960年代を中心に
第7章 拡張する美術/1970年代から今日まで
*図録の目次より
【個人的なおすすめ3選】
①モーリス・ルイス『夜明けの柱』
→思わずグッズ(定規)も購入したインパクト。一目惚れとはこのこと。
②オットー・ピーネ『炎』
→タイトルは示す「炎」とパッと浮かぶ「炎」の違いに思考が巡りました。
③マルティン・キッペンベルガー『無題、シリーズ<戦争悪>より』
→シンプルな構造と色づかいに込められた強いメッセージにアートを感じました。