5.0
美術館と夕日
宍道湖沿いにたつ美術館
美術館から望む景色がとても美しく、晴れた日には綺麗な夕日を見ることができます。しかも、閉館時間はサンセット後30分という粋な計らい。それだけでも訪れる価値ありですね。
常設展のコレクションは水辺にちなんだ作品や北斎作品など見応えあり。
クールベの「波」の力強いタッチに心奪われます。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ - 日本全国 312 の美術館・博物館と 545 の開催中&開催予定の展覧会をご紹介中!
島根県立美術館は、1999年に前身となる県立博物館の美術コレクションを継承し、松江市のシンボルである宍道湖をのぞむ好地に開館。約1年間の大規模改修を経て、2022年6月にリニューアルオープンした。
風景と一体化したような優美な建物の形態は、水面と大地をつなぐ「なぎさ」をイメージしたもの。対岸から見る視線を意識し、背後の山並みを遮らないように高さは低く抑えられている。チタン製の大屋根は、日光を柔らかく反射し、屋根の円い開口部は展望テラスとなっている。穏やかな波状のカーブを描く高い天井を持つロビーからは、美しい湖の景観を望むことができる。メインエントランスは冬の北西の季節風を避ける位置に設置され、ロビーからの眺めを楽しみながら展示室へとアプローチできる。
屋内外には多くの彫刻作品を設置。展示室での作品鑑賞はもちろん、美術館の建物を含む周辺環境もあわせ、全体を鑑賞空間として楽しめる。
設計者は菊竹清訓氏。菊竹氏の手がけた美術館の中でも、島根県立美術館は自然環境との見事な調和を見せる名建築と言える。シンボルマークとロゴは、水、宍道湖、島根のSの形状、美術館の建物の形状からイメージして、田中一光氏がデザインした。
コレクションは「水を画題とする絵画」、「日本の版画」、「国内外の写真」、「木を素材とした彫刻」、「島根の美術」に重点をおいて絵画、版画、写真、工芸、彫刻等、各分野の優れた作品を収集している。
主な作品は「水を画題とする絵画」には、ギュスターヴ・クールベ《波》、クロード・モネ《アヴァルの門》、葛飾北斎《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》、菱田春草《秋景(渓山紅葉)》など。
「日本の版画」には、歌川広重《東海道五拾三次之内 池鯉鮒》、葛飾北斎《冨嶽三十六景 山下白雨》、橋口五葉《髪梳ける女》、織田一磨《松江大橋吹雪の夜》、その他にも、小林清親、平塚運一、川瀬巴水、長谷川潔、浜口陽三、浜田知明、横尾忠則、李禹煥、山本容子など。
「国内外の写真」には、奈良原一高《地下道 緑なき島 軍艦島〈人間の土地〉より》(車輪の作品)、ジュリア・マーガレット・キャメロン《フローレンス》、森山大道《バトントワラー〈にっぽん劇場写真帖〉より》、塩谷定好《村の鳥瞰》など。
「木を素材とした彫刻」には、澄川喜一《そりのあるかたち》、米原雲海《竹取翁》、戸谷成雄《森 Ⅶ》、高村光太郎《手》など。
「島根の美術」には、石本正《裸婦立像》、小村大雲《神風》、落合朗風《肥牛・痩馬図》、橋本明治《鶴と遊ぶ》。矢田清四郎《支那服の少女》、石橋和訓《美人読詩》、草光信成《四人の子等》、松本竣介《鉄橋付近》、永原雲永《布志名焼 色絵秋草図茶碗》、土屋雲善《布志名焼 瀬戸写水指》、勝軍木庵光英《菊図中次》、河井寬次郎《白地草花絵扁壷》などがある。
「水」や「島根ゆかり」といったテーマに沿った作品以外にも、日本や西洋の美術の流れをたどれるよう美術史上重要な作品を収集。近世絵画では、絢爛豪華な《洛中洛外図》(島根県企業局蔵)をはじめとして、伊藤若冲の《鶏図》、山本梅逸の《紅白梅図》といった名品を所蔵している。特に浮世絵の作品・資料は約3,000件所蔵しており、江戸時代を代表する浮世絵師・葛飾北斎に関しては、質、量ともに充実した内容を誇っている。
また島根県立美術館から望む宍道湖の夕日は「日本の夕陽百選」にも選ばれており、3月から9月は日没後30分まで開館している。
5.0
宍道湖沿いにたつ美術館
美術館から望む景色がとても美しく、晴れた日には綺麗な夕日を見ることができます。しかも、閉館時間はサンセット後30分という粋な計らい。それだけでも訪れる価値ありですね。
常設展のコレクションは水辺にちなんだ作品や北斎作品など見応えあり。
クールベの「波」の力強いタッチに心奪われます。
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
(展覧会についての感想・評価は、各展覧会のページよりご投稿をお願いいたします。
こちらは、「美術館」自体についての感想・評価の投稿欄となります。)
感想・評価を投稿する