何必館・京都現代美術館は、京都市東山区にある八坂神社近く、祇園四条通りの北側に位置する、近・現代美術作品を中心に取り扱う美術館である。

「何必館（かひつかん）」の名称は、何必館・京都現代美術館長である梶川芳友（かじかわよしとも）によって、「人は定説にしばられる。学問でも、芸術でも人は定説にしばられ自由を失ってしまう。」定説を「何ぞ必ずしも」と常に疑う自由な精神を持ち続けたい、という願いを込めて名づけられたもので、作品もその考えに基づいて収集・展示されている。

建物は、館長である梶川芳友氏が自ら設計したもので、外観は玄静石製のすっきりとしたモダンなビルになっており、また展示空間は床の間を基調としたり障子越しにとりいれた自然光で鑑賞するスタイルをとっている。

主な所蔵作品は、北大路魯山人、村上華岳、山口薫の三人による作品で、他には日本画・洋画・工芸（陶芸、染織など）・写真・書など国内外の幅広いジャンルに渡る。

地階にある北大路魯山人作品室は、常設となっている。また、5階には、自然光が差し込む「光庭」があり、年数回、特別企画展も開催される。