この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
木、 土、 漆喰など、 一貫して素材と向き合う上條文穂。観察を通して対象の中に彫刻的要素を求める波多野泉。
二人の彫刻家は、 沖縄県立芸術大学で長きにわたって後進を育て、沖縄の彫刻に新たな流れを生み出しています。
上條文穂(1953〜)は木彫から出発し、1986年に沖縄へ移って以降は、 石灰岩や漆喰、土など、沖縄の素材を用いて制作をしています。1998年のイタリア研修を経た後、 原点回帰を思わせる木との対話を始め、 木を薄く削ぎだして作った木の葉を集めた《八月の果て》(1999〜2017)などを発表しています。
波多野泉(1957〜)は敦煌石窟の塑像や日本の仏像から影響を受け、乾漆などの古典的な技法を用いて制作しています。「いつも好き(よき)観察者でありたい」と語る波多野は、木の実や希少動物、 既存の価値観に縛られずに個を貫く「希少な人物」などをモチーフに、肖像的な彫刻を発表しています。
本展では、素材との対話を続ける上條と、対象の本質に迫る波多野、沖縄で活動する二人の彫刻家の足跡を辿り、
初期から最新作まで約70点の作品を紹介します。
◆ 上條 文穂 プロフィール
1953年長野県生まれ。 1979年東京藝術大学大学院修了。 1986年開学時の沖縄県立芸術大学に採用され来沖。 1991年「現代彫刻研究会」を結成し、 「街と彫刻展」など数多の県内アートプロジェクト企画・運営に携わる。 その間、野外彫刻としてのテラコッタ技法を確立し、 国内彫刻コンペティションで受賞を重ねるほか、 個展、 グループ展、 国際彫刻シンポジウム等で活動。 2019年沖縄県立芸術大学退任。 現在は那覇のアトリエにて制作を行う。
◆ 波多野 泉 プロフィール
1957年滋賀県生まれ。 1984年東京藝術大学大学院修了。 1988年から9年間の沖縄県立芸術大学彫刻専攻の非常勤講師を経て、 1997年に同大助教授となる。 1999年に國立台湾藝術學院(現・國立台湾藝術大學)の招聘國外客座芸術家副教授として台湾に滞在。 以降台湾を中心にアジアの芸術大学との国際交流の企画・運営に携わる。 現在は沖縄県立芸術大学教授として後進を育てながら、 乾漆及び木彫による作品を中心に制作し発表している。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2019年9月20日(金)~2019年11月4日(月・振)
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会場 | 沖縄県立博物館・美術館(おきみゅー) Google Map |
住所 | 沖縄県那覇市おもろまち3-1-1 |
時間 |
9:00~18:00
(最終入場時間 17:30)
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休館日 |
月曜日 9月24日(火)、10月15日(火) ※ただし、9月23日(月)、10月14日(月)、 11月4日(月)は開館 |
観覧料 | 一般 1,200円(1,000円) 高大 800円(700円) 小中 300(250円)
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TEL | 098-941-8200 |
URL | https://okimu.jp/ |
沖縄県立博物館・美術館(おきみゅー)の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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