この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
中世から変わらぬ街並みを保つヴェネチアは、かつて提督(ドージェ)を中心とした都市国家を築いていました。1000年にも及ぶその歴史は地中海貿易によって支えられ、東西文化の交流拠点として、多くの物、人が集まり、華やかに栄えていました。
その歴史に終止符を打ったのが、ナポレオンによるイタリア遠征(1796-1797)でした。共和国は滅亡し、主要な産業であったヴェネチアン・グラスは約半世紀の間、経済的にも、技術的にも停滞期を過ごしていました。
この状況を憂いたヴィンチェンツォ・ザネッティ神父と実業家のアントニオ・サルヴィアーティは、ムラーノ島にかつての活気を取り戻すべく、若い職人たちが学び、技術を習得できる場を整え広く開放しました。
古代ローマの遺跡から発掘されたガラス器の研究や、15世紀から17世紀にかけてのヴェネチアン・グラスの銘品の数々を目の当たりにした若い職人たちは、大いに刺激を受け、新たな作品を誕生させました。
今回の展示では、ヴェネチアン・グラスが苦境を乗り越え復活してきた19世紀の作品を紹介します。古くからある技法やデザインを新たな解釈で作品に採り入れた器や、古代ガラスの再現を試みた作品など、彩り豊かで活気に満ちた近代のヴェネチアン・グラスをお楽しみください。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2025年4月19日(土)~2025年7月13日(日) |
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会場 |
箱根ガラスの森美術館
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住所 | 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原940-48 |
時間 |
10:00~17:30
(最終入場時間 17:00)
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休館日 | 会期中無休 |
観覧料 | 一般 1,800円 高大生 1,300円 小中生 600円
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TEL | 0460-86-3111 |
URL | https://www.hakone-garasunomori.jp/event/archive/19thcentury_venetianglass/ |
箱根ガラスの森美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES

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