没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展
開催期間: ~
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ビデオの森とローソクのゆらぎ
4.0
「じゅげむ」というタイトルは「パイクの作品たちも、寿限無のように長く、長く生き続けていく」という願いを込めたものらしい。展覧会のタイトルとしてはシンプルでいい感じです。そして軽いユーモアがあってナムジュン・パイクらしいタイトルという気もする。
ワタリウム美術館の3フロアを使って、それぞれのフロアにテーマを設けて展示してます。2階は「森」、3階は「縁」、4階は「心」。今回の展示で2階には簡易な扉がついて、開けると確かに「森」になっている。《ケージの森/森の啓示》という作品が部屋の奥の3階まで吹き抜けている壁に沿って展示されています。パイクが敬愛した実験音楽家のジョン・ケージへのオマージュ作品で、実際に木を植えて、そこにテレビを23台配置して、おそらく3種類の映像を流している。細かいことはよく分からないし、諸々理解を超えている感じですが、ともかく迫力はある。
そのほか、かなり変わった作品が並んでいて楽しい。3階には《〈ランダム・アクセス〉の再現》という不思議な作品があって、ホワイト・ボードに録音用のテープが大量に貼ってある。テープを再生用のヘッドでなでて音を楽しむという作品です。4階は《ニュー・キャンドル》が面白い。ろうそくを灯して、それをビデオカメラで撮影し、そのまま4台のプロジェクターでリアルタイムに投影する作品。ろうそく1本を撮影しているのだけど、投影された映像には何本もろうそくが表れ、赤・緑・青の三原色に分かれた影が浮かび上がる。おそらく、投影されたろうそくをビデオカメラが撮影することで、こうなるんでしょうが、かなり不思議な映像になる。
改めて感じたのは、ナムジュン・パイクの作品にアナログ出力の小型のテレビ、つまりブラウン管のテレビが必須なこと。あの微妙に解像度が低いテレビがないと無理な感じ。にじむような感じや画面の曲面は液晶ディスプレイでは再現できない。こうなると銀塩写真より先に絶滅しそうな感じがして、今回の展示がより尊い感じがします。
写真撮影可。カタログはないけど、関連書籍あり、とのこと。
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- BY komagataya