没後110年 日本画の革命児 今村紫紅
開催期間: ~
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≪近江八景≫に憧れて
4.0
私にとって、今春の優先度最上位の展覧会の一つです。
毎年GWを挟む時期には良い展覧会が多いもの。今年は今村紫紅の大回顧展がある。重要文化財3作品も出るが、当然に展示替えの対象。横浜は私には遠くて、1回しか行けない。見られる機会の少ない≪護花鈴≫は見たいし、重文≪熱国之巻≫2作品もこれまで東博でお目にかかったことがない。でも悩んだ末に、全8幅が並んで飾られる空間の壮麗さをイメージして、≪近江八景≫が出る最終第5期まで待って訪問しました。
最後の4つ目の展示室に入ると。
眼前にドドーンと近江八景が揃って登場。期待どおり。大満足です。
寄って細部を確認し、引いて全体の構図や色合いに見とれ。寄って引いてを何度も繰り返しました。
紫紅の風景画には掛軸のフォーマットが似合う。
日本の古典を踏まえつつ西洋絵画の要素も取り入れた、紫紅の革新的な風景画。八景だけでなく≪南風≫≪潮見坂≫≪春の海≫など、軸物特有の異常に縦長のフォーマットに敢えて落とし込むことで、ダイナミズムが生まれているように感じます。不自由な画角だからこそ、大胆に遠近景を組み合わせたり、左右を極端に切り取ることで逆に横への拡がりを意識させたり、と。
≪熱国乃巻≫は下絵の展示を見ることができ、これも良し。
夏目漱石が酷評したことは、よく知られてます。面白かったのは出展展覧会図録の資料展示。なんと、熱国之巻の頁に、紫紅の大支援者である原三渓が手描きでメモを残している。要約すると、非常に努力の作品だが紫紅一世一代の悪作であり、三渓の宝物に加わることは好感しない、と。なんとも手厳しい。それだけ斬新な画面だった、ということでしょう。
横浜美術館のガラスケース、反射が強くてやや気になります。
これ、他の方も指摘されています。ストレスというほどではないのですが、照明で何とかならないのかしら。
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