どこ見る?どう見る?西洋絵画!ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 feat.国立西洋美術館
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コンテクストの豊饒
5.0
当時は絵画が字を読めない人にとっては本の代わりにもなっていたから、一枚の絵が見た目以上の様々なことを語っていたんだと思った。身につけている色、持っているもので聖書や神話の人物であることを知らせたり、それらの物語の一節を切り取ったりしてある。一枚の絵でそれだけたくさんのことを物語っているのに、ごたごたした印象を受けないのはすごい。
近代になってモノがアトリビュートとしての意味から解放される(この流れは柄谷行人が『日本近代文学の起源』で言っていたことと重なる気がする。歌舞伎で表情を示していた隈取りを、近代演劇では俳優が施さなくなる。その結果、観客はその素面から表情を読み取らないといけなくなった)。が、それはコンテクストを超えて作品が存在するようになったのとは異なるのではないか。モダンアートは作家情報や作品の意図など、様々な知識がないと鑑賞できない側面を持っており、手ぶらで楽しめないアートってどうなんだろうと思っていたが、かつての絵画もこれだけのコンテクストの中で鑑賞されていたのだから文句言うことじゃないなと思った。
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